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30代から始まる? あまり知られていない白髪のメカニズム

更新日:2017.06.07
公開日:2014.04.25
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この記事の監修者
東京警察病院 医師 澤田彰史

白髪とは、年齢を重ねるにつれ髪の毛の色を決定する「メラニン」をつくる色素形成細胞(メラノサイト)の働きが衰え、毛髪の色を失った状態のことです。一般的に白髪の発生は男性では30歳頃から始まるとされています。

白髪

白髪とは何なのか

白髪にお悩みの方も多いと思いますが、予防や対策を講じる前にそもそも白髪とは何なのかを知っておきましょう。

白髪とは年齢を重ねるにつれ、髪の毛の色を決定する「メラニン」をつくる色素形成細胞(メラノサイト)の働きが衰え、毛髪の色を失った状態のことです。

一般的に、白髪の発生は男性では30歳頃から始まるとされ、40歳以上の日本人5千万人以上が自分の白髪が多いと感じています。

白髪は加齢により発生するものというイメージもありますが、幼児期や10~20代のうちに現れることもあります。この白髪が発生し始める時期は、遺伝的な要因に基づいて決定していると考えられています。

白髪にまつわるエピソードは様々あります。次からはその真偽についても迫っていきたいと思います。

恐怖や強いストレスで突然白髪になることがある!?

小説や漫画などで、恐怖や強いストレスにより一瞬で、または一夜のうちなど短期間で髪の毛全体が白髪になってしまう場面を見たことがある方も多いのではないでしょうか?

実際に、ストレスは白髪の原因の一端であると考えられていますし、極度のストレスを感じると一気に白髪に変わってしまうこともあり得るのではないか、と考えてしまいます。

しかし、どんな原因であろうと、髪の毛がそのような短期間で一気に白髪になってしまうなどということはあり得ません。

髪の毛が白髪になるのは、髪の毛の根元を包み込む部分である「毛包」に存在する色素形成細胞の働きが、失われることが原因であることが解っています。

つまり髪の毛から直接色が抜けるのではなく、髪の毛に色をつけている細胞がなくなることにより白髪になるのです。

この色素形成細胞は毛包に存在しますので、働きが失われると髪の毛の根元から徐々に白髪になっていきます。髪の毛が伸びる早さは1日にせいぜい0.4mm程度。1ヶ月にしても1.2cm程度です。

もし、極度のストレスにより色素形成細胞が全て失われてしまったとしても、それと同時に、髪の毛全体が白髪になってしまうということは、あり得ないというわけです。

白髪は抜くと増える!?

結論から述べてしまえば、「白髪は抜くと増える」というのも全く根拠のない話です。

上記の通り、白髪は毛包の色素形成細胞の働きが失われることにより発生します。白髪を1本抜いたとしても、その周りの毛包には影響はありませんので、増えることはありません。

ただし、白髪を抜いても、その毛包は色素形成細胞の働きが失われていますので、また白髪が生えてくるだけですし、無理矢理抜くことで毛根を傷つけ、結果的に髪の毛が減ってしまうことにもなりかねません。

抜くのではなく、根元でカットするなど気を使った方が良いかもしれません。

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