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目の下くま(クマ) ~黒くま(クマ)~

更新日:2016.12.09
公開日:2014.11.28
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この記事の監修者
メンズスキンケア大学参画ドクター

疲れた顔つきになるだけでなく、実年齢よりも上に見られがちな「黒くま(クマ)」。くまはなぜできるのでしょうか?なくすことはできるのでしょうか?ここではドクター監修の記事で、黒くまの特徴や原因、対策について解説します。

黒くまとは?

くまは、大きく分けて、色素沈着などが原因の「茶くま」、血行不良などが原因の「青くま」、皮膚のたるみなどによる「黒くま」の3種類があります。この記事では、「黒くま」について解説していきます。

黒くまの特徴

黒くまには大きな2つの特徴が見られます。

  • 目の下がふくらんでいる
  • 目の下を押してみると、ふくらんでいる部分の黒い線が消えます。

  • 目の下がくぼんでいる
  • 天井のライトを仰ぎ見た状態で、鏡に映る顔をチェックしてみましょう。黒っぽさが消える場合には、黒くまの可能性があります。

その他にも、目もとがたるんでいる、見る角度によって濃さが違う、目もとが乾燥気味といった特徴があげられます。

黒くまの原因

黒くまの原因には以下のようなものがあります。

加齢による目もとのたるみやくぼみ

目もとにある皮下脂肪と骨のすぐ上にある脂肪が加齢とともに萎縮するため、くぼみが目立つようになるのです。また、目の内側から頬にかけてのくぼみに靭帯が2つあり、ここの脂肪も加齢にともない萎縮し、くぼみの原因となります。

加えて、脂肪や皮膚がゆるむことで靭帯部分のくぼみが影となり、黒くまをさらに強調させます。

眼窩(がんか)脂肪量

眼窩(がんか)脂肪とは、眼球をぐるりと囲んでいる特殊な脂肪のことです。目の奥の方にある脂肪ですが、加齢にともなって移動することで目の下に飛び出したようなふくらみを形成します。

若い人で眼窩脂肪が飛び出しているケースでは、眼窩脂肪が多すぎることが原因として考えられます。また、眼窩自体の空間が十分でない場合や骨格に問題がある場合もあります。

生まれつきの目もとの構造

顔の角度を少しずつ変えて目もとを撮影すると、下から仰ぎ見る状態では黒くまが気にならないことがあります。生まれつきの目もとの構造によって、光の当たり方が原因で黒くまに見えてしまうのです。

これ以外にも、むくみや乾燥による肌のキメの乱れが原因となる場合もあります。

くまに効くマッサージ、ツボ、ストレッチ

たるみが原因の「黒くま」には、血行を促進させて皮膚にハリをもたせるマッサージやツボ押しが効果的です。

簡単ストレッチで目の周辺の筋肉を鍛える

  1. 目をギュッと閉じて5秒間キープ
  2. 目を思い切り大きく広げて5秒間キープ

これを5回ほど行ないます。

目の周辺には眼輪筋(がんりんきん)という表情筋があり、眼輪筋が弱まるとたるみの原因になります。まばたきで眼輪筋を積極的に動かし鍛えましょう。

目元マッサージで血行を促進させ、くまを改善

マッサージは専用のクリームなどを使って、滑りをよくしてから行ないましょう。

目の周りはデリケートな場所のため、強く押し過ぎたり、こすり過ぎると眼球や皮膚にダメージを与えてしまいます。特に、強くこすったことが刺激となって色素沈着を起こし、それが原因で起こる茶くまの場合、マッサージを行なうのは避けておきましょう。

以下はおすすめの目元マッサージの方法です。

  1. 両手の人差指から薬指までの3本指をおでこの真ん中に当て、気持ちよい程度の圧力をかけながらこめかみまで移動。
  2. 両手の中指の腹を左右の目尻に当て、目の下の骨の縁をなぞるように目頭まで移動させ、目の上の骨の縁をなぞるように目尻へ。
  3. 両ひじを肩と並行に張って、中指と薬指の腹を目の下に当て、目頭から目尻、こめかみへと圧力をかけながら移動。

それぞれの工程を状況に合わせて3~5回繰り返します。

目の下のくまに効くツボを押す

ツボを押す際は、気持ちがよい程度の強さで5秒ずつ3セットが目安です。

  • 睛明(せいめい)…鼻の根元と目頭の間のくぼんだ場所にあるツボで、眼精疲労に効果的。両手の人差指の腹を使って左右のツボを押します。
  • 瞳子膠(どうしりょう)…目尻から親指の幅半分ほど外側の骨の際のわずかなくぼみにあるツボで、眼精疲労や目尻のシワ改善にも効果的。両手の人差指の腹で左右それぞれのツボを押します。
  • 四白(しはく)…左右の瞳の中心から下にたどり、骨のへりから親指の幅1本分ほど下にある骨の際のわずかなくぼみにあるツボで、眼精疲労や目の下のたるみ改善に効果的。両手の中指の腹で左右それぞれのツボを押します。
  • 太陽(たいよう)…左右の目尻の少し外側のこめかみのあたり、骨がくぼんだ場所にあるツボで、側頭部の血行を促しくまを改善する他、頭痛にも効果的。両手の中指の腹で左右それぞれのツボを押します。

リンパマッサージで顔全体の血行を促進

リンパの流れが滞ると余分な水分や老廃物が溜まってむくみが生じ、目の下のくまも目立ちやすくなります。顔周辺のリンパの流れをよくするマッサージを行ない、むくみ・たるみを改善しましょう。

  1. 耳の後ろの骨の部分にある「耳介後(じかいこう)」というリンパ節をゆっくりと押す。
  2. 両方の耳たぶを持って真横に引っ張り、気持ちがいいところでキープ。耳の真ん中や耳上部も同じように行なう。
  3. 耳たぶをつまみ、下から上へと揉むように移動する。
  4. 耳の手前のフェイスラインに指の腹を当て、頭頂部に向かって側頭部の頭皮をゆっくり持ち上げるように移動させる。
  5. 額の生え際に指の腹を当て、頭頂部に向かって前頭部の頭皮をゆっくり持ち上げるように移動させる。
  6. 首筋から鎖骨に向かって手のひら全体で撫でながらリンパを流し、最後にわきの付け根のリンパ節をゆっくり押す。

これらのマッサージやツボ押しは、少しずつでもよいので毎日根気よく続けることが大切です。

その他の自宅でできるセルフケア

くまが軽度の場合は、自宅でのこまめなケアで改善することが可能です。

タオル・マッサージ血行促進

同じく血行不良が原因となるくまの場合、蒸しタオルを目の上にのせたり目の周りをマッサージしたりして血流を促すのも有効。ただし、マッサージをする場合は強く擦りすぎないように注意が必要です。強い摩擦は刺激となり、色素沈着を招きます。

くま改善に有効な栄養素の摂取

血液をサラサラにし、血行不良を改善する栄養素を積極的に摂りましょう。レバーやほうれん草などの鉄分、うなぎやかぼちゃなどに含まれるビタミンE、アジやイワシなどの青魚に含まれるDHAなどを意識して摂取するとよいでしょう。

クリニックでの治療

くまの治療は、大小の美容外科クリニックから、大学病院、総合病院で受けることができます。治療可能な科は、美容皮膚科や美容外科です。

黒くま改善に用いられる治療法

  • 経結膜脱脂法(けいけつまくだっしほう)
  • 「下眼瞼脱脂術(かがんけんだっしじゅつ)」とも呼ばれ、膨らみの原因である脂肪を下まぶたの裏から取り出して減らす方法です。切開するのはまぶたの裏側のため、表に傷跡が残らず、メイクも翌日から可能です。

  • 経結膜的眼窩脂肪移動術(けいけつまくてきがんかしぼういどうじゅつ)
  • 裏ハムラ法、経結膜的ハムラ法とも呼ばれます。経結膜的脱脂法と同様に下まぶたの裏を切開するのですが、脂肪を除去するのではなく、くぼんだ影の部分に移動させることで目元にできた影をなくす方法です。自然でフラットな仕上がりが期待できます。

  • ヒアルロン酸注入
  • 目の下のたるみ(脂肪の突出)がそれほど顕著ではなく、目の下が全体的にくぼんでいるためにできる黒くまの場合に、ヒアルロン酸を注入し目の下に適度に膨らみをつくることで黒くまを解消する方法です。

  • 脂肪注入
  • オートファイバー法とも呼ばれます。目の下のくぼみに自分のお尻や大腿部から吸引した脂肪を注入する方法です。自分の脂肪なのでアレルギー反応などもなく、ヒアルロン酸と違って半永久的に効果が持続するのが特徴です。

クリニックを選ぶ際のポイント

  • カウンセリングをしっかりおこなっている
  • カウンセリングで、患者の悩みや希望を細かく聞いてくれる病院がよいでしょう。さらに、希望に適した治療をメリットだけではなくデメリットまでしっかり説明してくれるかも病院選びのポイントの一つです。メリットばかり述べて、すぐに手術をしようとする病院は後になってトラブルになる可能性があるので気をつけましょう。

  • 幅広い手術方法を展開している
  • 患者によって症状は異なり、当然それに適した手術方法も異なります。特定の施術の方法だけを展開している病院は避け、患者の症状に応じた方法に個別に対応してくれる病院を選びましょう。

しつこい「黒くま」はクリニックでの治療も検討して

黒くまは、皮膚のたるみや加齢が原因となります。日々のケアで改善できることもありますが、しつこい黒くまは思いきってクリニックに相談してみるのも手です。ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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