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咬み合わせの重要性とは

更新日:2017.05.01
公開日:2017.03.31
ドクター画像
この記事の監修者
もろとみ歯科 院長 諸冨彰彦

噛み合わせが悪いと、あごの筋肉や首周りの筋肉に余分な負担をかけてしまい体の不調や歪みへとつながっていきます。噛み合わせが体に与える影響と噛み合わせの改善方法をドクター監修のもと紹介します。

噛み合わせが悪いと、虫歯や歯周病の原因を作りやすくなるといわれています。それだけでなく、さまざまな疾患の原因となり体の不調へとつながることもあるようです。噛み合わせが気になる場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。

噛み合わせとは

上の歯と下の歯の噛み合わせは、食べ物を食べたり上手に発音したりするだけでなく、体全体の健康にかかわっています。噛み合わせが悪いと首やあご回りの筋肉に余分な力を与えてしまい、この影響は首とつながっている背中や肩、腰へと広がっていきます。その結果、噛み合わせのわずかな歪みが背骨やボディバランスの歪みへとつながってしまいます。スポーツ選手に歯並びのいい人が多いのは、この理由からだそうです。このように、噛み合わせは見た目の問題だけでなく体の健康全体にかかわっているのです。

噛み合わせの良し悪しによる身体への影響

噛み合わせが悪いことで、体に次のような影響を与えるといわれています。

一部分の歯がすり減ってしまう

歯が抜けたままの場所が虫歯のまま放置している歯があると、その部分を避けるようにして力が加わるようになります。その結果、過度な力が加わった歯がすり減って終うことがあります。さらに進むと、歯の表面が削られて知覚過敏の原因となることもあるようです。

歯周病や虫歯になりやすい

噛み合わせが悪いと歯への力がアンバランスにかかります。これは、歯を支えている土台に大きな負担となり、歯周病を悪化させる原因になるといわれています。また、噛み合わせが悪いと歯みがきがしにくい部分が出てくるので、虫歯になりやすくなります。

顎関節症の原因にも

噛み合わせが悪いとあごの筋肉や関節に負担をかけることになります。その結果、顎関節症を引き起こすことがあります。口を開閉することで動く顎関節周辺で炎症が起こることで、口を開けるだけでも痛みをともなう場合があります。また、顎関節を滑らかに動かすことができないため、口を開けようとすると関節音がなる場合もあります。

消化器官への負担が大きくなる

噛み合わせが悪いとしっかりと食べ物を噛むことができないため、消化器官への負担が大きくなるそうです。胃腸の調子を崩しやすい場合は、噛み合わせに問題があるかもしれません。また、噛み合わせが悪いと長い時間噛むことができない人が多いようで、あごの筋肉が弱くなる一因にもなるといわれています。

口角炎の原因にも

なかなか治らない口角炎や繰り返し発症する口角炎は、噛み合わせの悪さが影響している可能性があります。噛み合わせが悪くなることで、上の歯と下の歯の感覚が狭くなってしまう場合、口周りの皮膚が余り口角が下がってしまうことがあります。こうなると、口角部分にシワができやすくこの部分に唾液が溜まり炎症を起こしやすくなります。

噛み合わせを改善する方法とは

噛み合わせを改善するには、噛み合わせが悪い原因がどこにあるのか診断する必要があります。その原因に従い治療を進めていきます。治療方法としては、矯正装置を使用して歯を動かしたい場所へと移動するのが主流となっているようです。しかし、あごの形や大きさに問題があったり骨格的に問題があったりする場合は、手術を行うこともあるようです。主な不適合な噛み合わせの種類と治療法は次のようになります。

上顎前突の場合

一般的に出っ歯と呼ばれており、上の歯が前に出ている場合です。成長期にある場合は上あごの成長を抑制し、奥歯を矯正装置により正しい場所へと移動させていきます。また、前歯にも器具をつけて適切な噛み合わせができるように動かします。途中で歯が動くため、必要に応じて抜歯を行うこともあるようです。上あごの大きさに問題がある場合には、骨を削る手術をすることもあるようです。

下顎前突の場合

成長段階にある子供の場合は、上下の歯に矯正装置をつけて正しい噛み合わせを作ります。また、成長期にある場合は下あごの発育を抑えることもあります。下あごの大きさに問題がある場合は、骨を削る手術をすることもあるようです。

叢生の場合

叢生は歯並びが悪く上手く噛み合わないのが特徴です。骨格に問題がある場合は、成長期であれば上下のあごを管理します。歯並びに問題がある場合は、永久歯が揃ってから器具をつけて正しい噛み合わせへと調整していきます。

開咬の場合

前歯の間に隙間ができてしっかりと噛み合わない状態です。成長期であれば上下両方のあごの成長を管理したり、舌や口周りの筋肉トレーニングをすることで改善がみられる場合があります。中には、のどや鼻に慢性的な疾患があり口呼吸がくせになっている場合があるので、医師への相談が必要となる場合もあります。永久歯が揃ってから器具をつけて、正しい噛み合わせへ移動させていきます。

噛み合わせが気になる場合は医師に相談を

噛み合わせは見た目や口腔環境への影響だけでなく、体の歪みへとつながっていきます。また、歯周病や虫歯の原因を作りやすく顎関節症の原因となる場合もあるようです。噛み合わせは成長期のほうが、治しやすくいろいろな処置を試すことができます。噛み合わせが気になる場合は、早めに医師に相談してみることをおすすめします。

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