美容・健康の悩みを少しでも解消し、前向きな毎日を提供する

更新日以降、情報の更新が停止しております。
内容が最新ではない可能性がございますので予めご了承ください。

歯並びが悪いとどのような影響があるのか

更新日:2017.04.25
公開日:2017.04.25
ドクター画像
この記事の監修者
丸の内 帝劇デンタルクリニック 院長 阿部洋太郎

歯並びの悪さに悩んでいる人は多いとされていますが、歯並びは見た目だけではなく、全身に影響をおよぼしてしまうこともあります。歯並びの悪さによる身体への影響にフォーカスし、ドクター監修の記事でご紹介します。

歯並びに自信がないという人も多いですが、歯並びが悪いままだと口内環境だけでなく、顔や全身などさまざまなところに影響が出るといわれています。ここでは、歯並びの悪さがもたらす影響と、その影響を回避するためのポイントについて詳しくご紹介します。

歯並びが悪いと歯周病の原因になることも

歯並びが悪いと歯ブラシが奥まで届きにくいといわれています。そのため、歯磨きをしても汚れがきれいに除去できず、特に歯と歯の間に歯垢がたまったままになりやすいといわれています。歯垢は、歯周病に大きな影響を与えると考えられています。つまり、磨き残しがあると、時間の経過とともに歯垢や歯石がたまり、歯周病を引き起こす可能性を高めてしまうことにつながります。歯ブラシでは除去しきれない部分に食べカスが残ってしまう場合は、デンタルフロスや歯間ブラシをうまく活用して、歯周病の起こりやすい環境を作らないようにしましょう。

また、歯並びの悪さは、噛み合わせの悪さにもつながるといわれています。噛み合わせが悪いと食いしばりや歯ぎしりを起こしやすく、一部の歯にばかり力が加わり、歯槽骨吸収(しそうこつきゅうしゅう)を引き起こすこともあります。これも歯周病の原因のひとつといわれているため、歯ぎしりがひどい場合はマウスピースの使用や、歯並び治療をして、歯周病につながるとされる原因を防ぐことも大切です。

歯並びが悪いと「噛むこと」にも影響が

口の中で食べ物をかみ砕きますが、噛み合わせが悪いと上と下の歯がうまくかみ合わず、咀嚼率(そしゃくりつ)が悪くなるといわれています。すると、うまくかみ砕けないまま胃腸へ運ばれてしまうため、胃腸へ負担をかけてしまう可能性があります。

歯並びが悪いと発音に問題が出ることも

うまく発音ができないという人は、歯並びが影響しているのかもしれません。実は、前歯の隙間や出っ歯ではきれいな発音ができないことがあり、歯並びの悪さが発音にも影響していると考えられています。日本語で影響がでやすいとされるのは、歯の裏側に舌をつけて発音する「さ行」「た行」「な行」「ら行」です。英語では、「th」の音が発音しにくいといわれています。これは、舌の位置がずれるだけでなく、歯並びが悪いために空気が漏れてしまうためだと考えられています。矯正治療することで改善したというケースもあるため、発音に悩んでいるのであれば一度、歯科医に相談してみるとよいでしょう。

歯並びの悪さはあごの成長も関係する

歯を支えているのは「あご」といわれています。上の歯は「上顎骨(じょうがくこつ)」、下の歯は「下顎骨(かがくこつ)」にそれぞれ埋まっています。あごの骨は、顔の成長とともに大きくなるとされており、5歳くらいで40~50%ができ上がり、20歳くらいまでには成長が完了するといわれています。歯の大きさは生まれつき決まっており、成長によって変化することはないと考えられているため、あごの成長に対して歯の幅の合計が大きければ歯並びが悪くなってしまうことがあります。逆に歯の幅の合計が小さければ、すきっ歯といわれる空隙歯列(くうげきしれつ)になってしまうとされています。

歯並びが悪いと顔にも影響が出る

歯並びの悪さが顔のゆがみをもたらすことがあるといわれています。顔はゆがみと顔立ちに影響するだけでなく、あごの関節を悪くすることもあるといわれています。この状況が続くと、口が開けづらくなったり、肩や首がこったりするといった症状を特徴とする「顎関節症(がくかんせつしょう)」を引き起こす可能性があります。歯並びや噛み合わせを改善することで、顎関節症の予防効果があるとされていることから、歯科医への相談をおすすめします。

歯並びが悪いと体にも影響が出る

歯並びの悪さは、顔周辺に不調をもたらすだけでなはいといわれています。実は、視力低下や身体のゆがみ、子供の場合は小児喘息などが、歯並びや噛み合わせの悪さによって起こっているのではないかといわれているのです。ただ、これらについては証明されているものがなく、科学的な根拠はありません。しかし、歯並びや噛み合わせの悪さと一緒に複数の症状が重なると、全身に影響が出てしまう可能性は否定できないといえるでしょう。

歯並びが悪いと心理面でも影響が出る

歯並びが悪いことがコンプレックスの人は、口元を隠しての会話や笑顔を見せることがあるかもしれません。しかし、なるべく歯が見えないようにしようとする行為によって、スムーズなコミュニケーションを邪魔することもあると考えられています。コンプレックスである歯並びの悪さは、それを改善することで心理面への影響も軽減できるでしょう。また、笑顔も自然になりやすく、自分自身の自信にもつながるといわれています。

スキンケア基礎講座