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ストレスとは

更新日:2017/04/26 公開日:2017/04/26

私たちの日常でしばしば耳にする「ストレス」とは何なのか、また、それはどのようなメカニズムで生じているのかについて解説します。

ストレスとは

ストレス要因(ストレッサー)とは、外側からなんらかの刺激が加わることで生体内に生じる歪みの状態を指します。外的な刺激に対して適応するために、生体に変化を起こし、刺激に対処したり元の状態に戻ろうとする反応を、ストレス反応と言います。

ストレスを説明するのに、しばしばゴム風船がたとえとして使われます。風船に外側から力を加えると、風船は押されたところがへこみます。そして、外側から加えていた力を緩めると、風船はまた元の大きさに戻ろうとします。この、風船のへこんだ状態が、ストレス反応です。また、外側からの刺激(加えた力)はストレッサー(ストレス要因)と呼ばれ、ストレス反応とは区別されます。

一般的に、「ストレス」というと、私たちに精神的、肉体的に強い負担となったり、負荷を生じさせたりする外的刺激や状況などを指すことが多いかもしれません。しかし、もともと「ストレス」とは、私たちに加わる刺激のことではなく、私たちが外界から受けるさまざまな刺激に対して、私たち自身を守り、恒常性を維持するための反応との総和を言います。

ゴム風船を押したときのように、私たちも、外的刺激が解消されるとストレスによる歪みも解消され元の状態に戻ります。しかし、外的刺激が強すぎたり、長期間にわたったりして過剰になり、私たちの適応する能力を超えると、私たちに心身のさまざまな不調を引き起こす原因になります。

ストレスが発生するメカニズム

上記のとおり、ストレスとは、外側からのさまざまな刺激と私たち自身に起こる反応の総和です。ストレス反応も含め、私たちに起こる思考や感情、行動は、神経伝達物質を介した生理学的な働きによるものであることが、これまでの脳科学の研究の成果によって明らかになってきています。特に、心理的なものについては、大脳皮質の神経核(神経細胞の集団)と大脳辺縁系とが連絡されることで行われていることがわかってきています。

神経核では、ドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が多く分泌され、また、調整が行われています。ノルアドレナリンの生成に関わる青斑核(せいはんかく)やセロトニンに関わる縫線核(ほうせんかく)、ドーパミンに関わる黒質や線条体などが知られています。ストレス反応は、外的刺激に対して神経核から神経伝達物質が分泌され、生じているといわれています。

ストレス反応が生じるメカニズムは、以下のように考えられています。まず、外的刺激(ストレッサー)を脳が感知すると、その刺激に応じて神経伝達物質が分泌されます。ストレス反応に特に関わりがあるとされるのが、大脳辺縁系と呼ばれる部分にある扁桃体(へんとうたい)です。扁桃体は情動の中枢としての働きを担う器官です。扁桃体がストレッサーを感知すると、刺激が視床下部などに伝わります。

視床下部は、自律神経のバランスやホルモンの分泌・調整などを担う器官ですが、ここに扁桃体からの信号が伝わると、別名「ストレスホルモン」とも呼ばれるコルチゾールを分泌するよう、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)を放出します。CRHは、脳の下垂体前葉と呼ばれる部位を刺激し、副腎皮質刺激ホルモン(ACRH)の分泌を促します。そして、そのACRHが副腎皮質を刺激し、コルチゾールが生成・分泌されます。

また、視床下部から分泌されるCRHは自律神経の活動を促し、交感神経の興奮を強めます。それによって、交感神経からノルアドレナリンなどのホルモンが、また副腎髄質からはノルアドレナリンやアドレナリンなどの交感神経を刺激するホルモンが分泌されます。

これらの働きによって、代謝を促進したり、心拍数の増加や血圧の上昇、血糖値の上昇などをもたらしたりして、ストレス状況から身体を守るような反応が生じます。しかし、脳をはじめ身体がストレスに対処できるように生じる反応は、免疫力の低下や自律神経の安定・バランスと引き換えに生じる反応でもあります。そのために、過度のストレス反応が長くつづくと、ストレス状態に対応できる能力が限界を越えてしまい、さまざまな病気を引き起こすことにつながるといわれています。

ストレスはなぜよくないとされているのか

ストレス反応は、その状態が長期間にわたるときや、私たちに備わっている適応能力を超えるような過度なストレッサーに対処しきれないときなどに、しばしば自律神経のバランスの崩れを招き、心身の不調を引き起こす原因ともなるために、有害なものであるように捉えられる場合が多いかもしれません。

私たちの身体は自律神経の働きによってさまざまな機能が正常に働くようコントロールされていますが、その自律神経にバランスの崩れが生じると、心身ともにさまざまな不調を招きやすくなります。そのために、ストレス(ストレッサー+ストレス反応)はよくないものだとされることが多いものと考えられます。

適度なストレスは必要な場合も

しかしながら、ストレスはよくない面ばかりではありません。外界から受けた刺激に対して反応を生じるもののなかには、周囲の状況や励ましなどによって意欲を高めたり、勇気を奮い立たせたりすることもあるかもしれません。また、適度なストレス要因が加わることで、身体にストレスに対する抵抗力がつくといわれています。

ストレス反応で胃腸の調子が悪くなることは知られていますが、その一方で、適度なストレス要因が加わることによって、胃粘膜の細胞にはストレスタンパク質と呼ばれる物質が合成されることがわかっています。ストレスタンパク質は、さらに強いストレス状態となったときに、胃の粘膜を保護する働きをするといわれています。

たしかに過剰なストレス要因とストレス反応は心身の不調を招くもとになるものの、私たちがストレス要因に適応できる能力に見合った適度なストレス反応は、私たちを鍛えるとともに、私たちの生活に活力をもたらすという側面もあるといえましょう。

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