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経験豊富なドクターが語る、顔のたるみを引き起こすもの

更新日:2016.12.09
公開日:2015.07.09
ドクター画像
この記事の監修者
六本木境クリニック 院長 境隆博

顔のたるみの原因として多く言われているのが、老化や紫外線、睡眠不足や偏った食生活といった生活習慣の乱れです。それに加えて別の視点からの見解を述べているのが「六本木境クリニック」の境医師。今回は、多くのたるみ治療を手がけてきた境先生に、顔のたるみを引き起こす原因となるものについてお話しを伺いました。

男性の顔

最近は男性でも美意識の高い方が増え、シワやシミ、たるみは女性に限った悩みというわけでもなくなってきました。

年齢以上に老けた印象を与えてしまう顔のたるみは、できる限り解消したいもの。そのためには、たるみの治療方法やケア方法を知ることも大切ですが、今以上に悪化しないよう、たるみの原因となりえるものを排除することも重要です。

顏のたるみの原因として、多くあげられるのが、飲酒・喫煙・睡眠不足・食生活での栄養の偏りといった不規則な生活に起因するもの。

これらは、肌のハリを保つために重要なコラーゲンの減少につながる、コラーゲンやエラスチンを作り出す「線維芽細胞」に必要な栄養が不足する、などの影響からたるみを引き起こす原因とされていますが、たるみを引き起こしているものはこういった生活習慣によるものだけではありません。

そこで今回は、数多くのたるみ治療を手がけてきた「六本木境クリニック」院長、境隆博先生に、先生が考える「たるみの原因」について、お話しを伺いました。

ドクター

境先生は、形成外科医および美容外科医で、日々全国から大勢のたるみ治療希望の来院があるドクターです。

たるみの発生は加齢・不規則な生活だけではない

Q.先生が考えるたるみの原因とは?

境先生:顔のたるみの原因として不規則な生活に起因する面も否めませんが、それ以上に、エステやマッサージ・洗顔・メイク・ホームケアなどで顔を強くさわることが大きな原因になると考えています。外来での診療でも、エステで施術を受けた後や、マッサージをしたあとに異様にたるんだ、という相談をよく受けます。

まぶたのたるみにしても、花粉症やアトピー・コンタクトの使用などでまぶたをよく触ったりこすったりする人に多いと言われています。まぶたは他の部位と比較して、皮膚がうすく組織が脆弱であるため、特に症状が出やすいということもありますが、まぶたと顔の他の部分全体の構造は似ているので、顔の他の部分でもやはり強くこすったり触ったりするとたるみが出やすくなります。

たるみのイラスト

実際に、前述したように、エステやマッサージ、ホームケア後に顔がたるんだと言う話や、左の頬杖をつくクセがある方は左側だけが異様にたるんでいると言った話もあります。どうしてこのような現象が生じるのでしょうか?それは、そのような強い力が加わると、支持組織が引き伸ばされて間延びするため、重力に抗する力が弱まり、たるみが生じると考えられます。

仰向けに寝た状態で鏡をみるとほとんどの方は顔のたるみが少なくて若く見える、ということから、どうも見た目のたるみを大きく左右するものとして、重力と重力に抗する力のバランスが考えられます。

Q.触りすぎ、こすりすぎといった要因のほかに、外的要因も考えられるのでしょうか?

境先生:生活習慣や「こすりすぎ」のほかに、たるみの原因として知られているものに紫外線があります。これは、紫外線に当たることで、真皮でハリと弾力を保つ役割を果たしているコラーゲンの線維が切れたり、肌老化を促進させる活性酸素が発生するためです。しかし最近では、筋肉などのより深い組織に対してダメージを与える近赤外線の方がたるみを引き起こす作用が強力であるとされています。

このことも、「こすりすぎ」と同じように、筋肉などの深部組織の重力に抗する力が弱まっているからにすぎません。

ボトックス・ヒアルロン酸を筆頭とする注入系治療を受けた後にたるんだという話もよく聞きますが、これは、このようなボリュームを追加するような治療により重さが増すことで重力の影響を強く受け、たるみにつながったと考えられます。また、ボトックスを広範囲にくりかえすことによっても重力に抗するための筋肉が弱くなるためたるむとも言われています。

同じく医療系のもので言うと、骨切りなどのエラや頬骨を小さくする治療では、必ず多少はたるみます。

たるみのイラスト

つまり、顔のたるみの原因としては、食生活や生活習慣などによるお肌のコラーゲンの減少のような「外装」の話だけではなく、顔を触ることで筋肉や支持組織が間延びして弱くなることや注入療法によるボリュームの不均衡と言った「ビルディング」自体が大きく関係していると考えています。

最後に、誰でもすぐ簡単に始められることとして、仰向け主体に寝ること、エステ・マッサージ・ホームケアなどをしないこと、お顔を強く触らないこと、そして、洗顔やお顔をふく時などもソーッとすることだと思います。

また、盲点ですが、お顔をさわる機会を減らせば減らすほどたるみません。そして、化粧品でのたるみ治療は当然全く不可能と言えます。化粧をしない男性では特に乾燥肌の強い方以外は洗顔した後にむやみに化粧水や美容液・クリームなどを付けないこともおすすめです。

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