乾燥肌の改善には、漢方薬を使うという手段もあります。漢方薬とは、一体どのようなものなのでしょうか。そこで今回は、漢方での乾燥肌のとらえ方や、乾燥肌に有効な漢方薬の種類をご紹介していきます。
漢方でも乾燥肌は改善できる?
東洋医学のひとつである「漢方」では、その人が本来持っている自然治癒力を高め、根本的な体質を改善していくことから、症状の緩和を目指していきます。
乾燥肌の原因というと、スキンケアの問題や空気の乾燥など、つい外的なものばかりに目が行きがちです。しかし、漢方には、「皮膚は内臓の鏡」という言葉があります。それは、体の内側になんらかの問題があることが皮膚症状に現れるととらえ、体のバランスの乱れを整えることで、結果的に皮膚の症状も緩和していくという考えです。
漢方では、人の体は、「気(生命エネルギー)」「血(血液とその働き)」「水(血液以外の体液)」という3つの要素で構成されていると考え、どれかひとつでも、不足したり、滞ったりすると、不調が現れるとします。肌の乾燥は、このうちの血が不足している「血虚(けっきょ)」や、血のめぐりが悪くなる「お血(おけつ)」からくると考えられています。
血は、全身をめぐって、さまざまな組織に栄養や酸素を与えるものなので、それが不足したり、めぐりが悪くなったりすると、皮膚の細胞が必要とする栄養や酸素が不足し、皮膚の新陳代謝が行われにくくなるからです。
また、漢方の診察は独自のもので、皮膚だけでなく、表情や舌の様子を見たり、脈をはかったり、声の大きさやトーンを聞いたりするなど、医師が五感を使って、患者の体力や体質、心の状態を総合的に診断します。このため、同じ「肌の乾燥」という症状でも、一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療が可能です。
乾燥肌に最適な漢方薬
漢方では、症状や肌質、体質にあわせて、最適な漢方薬を選びます。
カサカサタイプ
肌が白い粉をふく、肌がつっぱる、シワ、フケ、貧血気味、疲れやすいといった症状がある人は、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、四物湯(しもつとう)、八仙丸(はっせんがん)、六味丸(ろくみがん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやさん)などがよく用いられます。
かゆみが強いタイプ
かゆみで目が覚める、皮膚を掻き壊してしまう、ストレスが強いといった人には、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、当帰飲子(とうきいんし)、田七人参(でんしちにんじん)などがよく用いられます。
赤みタイプ
ひび割れ、皮膚掻痒後の炎症、便秘気味、暴飲暴食といった症状がある人には、六味丸(ろくみがん)、温清飲(うんせいいん)、涼解楽(りょうかいらく)などがよく用いられます。
また、これらのほかに、芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)や十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)なども、乾燥肌の治療によく用いられる漢方薬です。
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