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薄毛の悩みを解消する自毛植毛ってなに?
薄毛が気になる部分に髪の毛を植えこんでいく「植毛」には、自毛植毛と人工毛植毛とがあります。この記事では自分の毛を使う自毛植毛にスポットをあてて、そのFUT法、FUE法の特徴や手術法について説明します。
自毛植毛とは?
男性は前頭部や頭頂部の髪が薄くなりやすい傾向にありますが、これは男性ホルモンとその「受容体」の影響によるものです。男性ホルモンである「テストステロン」は、毛根付近の皮脂腺から分泌される「5αリダクターゼ」という酵素と結びつくと「ジヒドロテストステロン」に変換されます。これが毛乳頭細胞内にある「男性ホルモン受容体」と結合すると、髪の成長が阻害され、抜け毛が促進されてしまうのです。
しかし、後頭部や側頭部の毛髪には男性ホルモン受容体がないため、薄毛になりにくいという性質があります。この性質が注目され、後頭部や側頭部の髪の毛を頭皮ごと採取し、薄毛が気になっている部分に移植していく「自毛植毛」が生まれたというわけです。
移植された毛髪は、定着すれば自分の髪の毛として生え続けます。しかも、もともと持っていた「脱毛しにくい」という性質を保ち続けるため、ほぼ生涯にわたって成長し続け、たとえ抜けたとしてもまた生えてきます。
日本には、日本皮膚科学会によって作成された「男性型脱毛症診療ガイドライン」というものがあります。これは、男性ホルモンによって起こる「男性型脱毛症」のさまざまなケア方法を、研究論文をもとに科学的に調査し、5段階で評価したものです。自毛植毛は、このガイドラインで、上から2番目の「B(勧められる)」という評価を受けています。
自毛植毛の種類
自毛植毛にはさまざまな方法がありますが、現在主流になっているのは「FUT法」と「FUE法」です。
●FUT法
髪の毛は1本ずつ生えているのではなく、1~4本程度の束になって生えています。この束を「毛包単位(FU)」と言います。FUT法は、メスで帯状に切り取った後頭部などの頭皮を顕微鏡下で毛包単位に株分けし、薄毛が気になる部分に植えこんでいく植毛法です。
従来の植毛法では「毛髪単位」で株分けをしていましたが、毛包単位にすることによって、移植毛の定着率・発毛率が上がりました。また、もともとの束の状態をそのまま活かしているため、仕上がりもより自然です。
●FUE法
FUE法は、メスを使わない植毛方法です。FUT法を含め、これまでの植毛ではメスで頭皮のブロックを細長く切り取っていたため、頭皮に長い線状の傷がつきました。しかし、FUE法では、直径1mm以下のパンチを使って毛包単位ごとに頭皮をくり抜いていくため、頭皮に大きな傷がつきません。また、株分けする必要もないため、直接植え込むことができます。
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