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抗生物質を直接注射!早くニキビを治したい人のための治療法
ニキビ治療のために皮膚科を受診すると、まず抗生物質を処方されることがほとんどです。ここではドクター監修の記事で、ニキビ治療に効果のある抗生物質の紹介と、抗生物質が効果を発揮するニキビのタイプについて解説します。
ニキビに悩んで皮膚科を受診すると、まず処方される治療薬は抗生物質でしょう。そこで、一般的な治療法として認識されている抗生物質の効果について解説します。
重症の赤ニキビには抗生物質の注射が効果的
ニキビの治療で処方される抗生物質は、白血球の一種である好中球が毛包へ集中するのを抑える効果があり、内服用と外用薬のどちらも複数の種類が存在します。
内服用の抗生物質
- ルリッド、クラリス(マクロライド系抗生物質)
- ミノマイシン(テトラサイクリン系抗生物質)
マクロライド系抗生物質は副作用が少なく、長期にわたる服用が可能なタイプです。テトラサイクリン系抗生物質は治療効果が高い一方で、色素沈着や胎児への催奇性といった副作用が確認されています。そのため、ミノマイシンが処方されるのは、重症のニキビでマクロライド系抗生物質が効かない、若い男性が多いです。
外用薬の抗生物質
- アクアチムクリーム、アクアチムローション(ニューキノロン系抗生物質)
- ダラシンTゲル、ダラシンローション(リンコマイシン系抗生物質)
アクアチムは歴史の長いニキビ治療薬ですが、ダラシンはアクネ桿菌やブドウ球菌を殺菌する効果が期待できる、比較的新しい治療薬です。
炎症のひどくなった重症の赤ニキビには、即効性の高い抗生物質を直接注射する治療法もあります。
抗生物質はどんなニキビに効果的か
抗生物質の注射治療が適しているのは激しい炎症を起こしているニキビで、しこりや線維化、クレーター状のニキビ跡を防ぐ効果があります。逆に、炎症を起こしていない白ニキビや黒ニキビには、抗生物質は効果がなく適していません。
また、アクネ菌はニキビの原因ではありますが、ニキビに影響を及ぼしているのは一部のアクネ菌のみであるということが最近の研究で分かってきています。例えるならば、腸内環境と同じで、アクネ菌にも善玉菌と悪玉菌が存在しているのです。従って、善玉と悪玉の区別なく細菌をすべて殺してしまう抗生物質は、炎症が治まった後の皮膚環境を考えると決して推奨される治療法とは言えないでしょう。長期にわたってニキビに悩まされているような場合は、抗生物質での治療は避けて、ニキビ予防を重視した別の治療プランを考えた方がよいでしょう。
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