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夏に注意するべき虫刺され~毛虫~

更新日:2016.12.09
公開日:2015.07.31
ドクター画像
この記事の監修者
白石ガーデンプレイス皮膚科クリニック 院長 竹中ちひろ

夏に刺されやすい虫はさまざまありますが、毛虫もその1つです。そこで今回は、日常的に被害に遭いやすい毛虫の種類や、毛虫に刺されたときの対処法などをご紹介していきます。

毛虫

夏場に被害に遭いやすい毛虫の種類

夏場に気をつけたい虫の1つに、「毛虫」がいます。毛虫とは、蝶や蛾の幼虫のうち、特に毛が多いもののこと。実は、毛虫の多くは無毒で、毒があっても人を刺すのは、ほんのひと握りだけです。しかし、家庭の庭や公園、街路樹など、身近な場所には、人を刺す毛虫が多く、被害に遭うことが珍しくありません。日常的に刺されやすい毛虫には、どんなものがあるのかを見ていきましょう。

チャドクガ

近年、都市部に大量発生して、問題になっている毛虫で、体長は約 25 mm、黒と橙色の縞模様をしています。ツバキ、サザンカなど、ツバキ科の植物に発生します。刺されたときは、痛みがほとんどありませんが、あとからヒリヒリした痛みと激しいかゆみが起こります。そしてかゆみは、2〜3週間ほど続きます。

ドクガ

体長は約40mm。黒地にオレンジ色のまだら模様をしていて、成長するにつれ黒っぽくなります。サクラ、ウメ、バラ、カキなどの広葉樹に発生します。刺されて数分~数時間後に、ピリピリした痛みと強いかゆみ、蕁麻疹のような発疹が現れ、かゆみは2~3週間ほど続きます。

イラガ

体長は約25mmで、濃いシマ模様の入った黄緑色をしています。イラガの幼虫は、いろいろな樹木の葉を食べますが、特によくいるのは、カキ、サクラ、ウメ、カエデ類、クリ、クルミ、ザクロなどです。国内の毛虫の中でも、痛みが特に強いといわれており、刺された瞬間に、電撃的な痛みが走り、赤いブツブツができます。あまりかゆみを感じないこともありますが、1~2日後にかゆみを生じるケースがあります

毛虫に刺されたときの対処法

毛虫に刺されたときは、肌に毒毛が付着している可能性があります。不用意に掻くと、毒毛が皮膚に食い込んだり、被害が拡大したりするので、素手では触れないようにし、毒気を粘着テープで取り除くか、水で洗い流しましょう。毒毛を取り除いたら、患部をよく洗って、氷や保冷剤などで冷やします。また、刺されたときに着ていた服にも、毒毛が付いている可能性があるので、必ず洗濯するようにしましょう。

毛虫による虫刺されは、しつこいかゆみを伴います。虫刺されの炎症を抑えるには、ステロイド外用薬が有効ですが、毛虫に刺された場合は、ストロングランクのもの選びましょう。ただし症状が強かったり、全身に広がっていたりする場合は、皮膚科を受診することをオススメします。

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