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保湿で重要なのは「角質層」だった!

更新日:2016.12.12
公開日:2015.11.30
ドクター画像
この記事の監修者
マブチメディカルクリニック 院長 馬渕知子

特に乾燥する時期に大切な「保湿」。実は、保湿の要となるのは、肌の「角質層」なんです。ここではドクターの監修のもと、肌の保湿に重要な役割を果たす角質層の機能と角質層を守るケアなどを詳しくご紹介します。

肌の乾燥が気になる場合に大切なのは、やはり保湿。ここでは、そうした保湿の要となる、肌の「角質層」について詳しくご紹介していきます。

保湿の要は「角質層」

肌のうるおいをすこやかに保つためには、肌のバリア機能を正常に保つ必要があります。肌が乾燥し、ガサガサになっている、外部刺激を受けて肌トラブルを引き起こしやすいということは、肌のバリア機能が低下している可能性があります。

肌のバリアの機能が低下してしまう原因のひとつは、肌の表皮の新陳代謝であるターンオーバーの乱れによって、「角質層」の機能が弱まることです。

角質層は肌の一番外側にある層

皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織の3つに区分されます。角質層は、一番外側に位置する表皮の中でも、もっとも外に位置する層で、厚さにしてわずか約0.02ミリです。この角質層は、表皮の一番底にある「基底層」で生まれた角化細胞が形や性質を変えながら、徐々に表面に押し上げられていくことで形成されます。

「角質層」にこそ、水分を保持する力がある

角質層の保湿力は、「天然保湿因子」(Natural Moisturizing Factor;NMF)や「細胞間脂質」による水分を保持してとどめる働きと、角質層の表面を覆っている「皮脂膜」による水分の蒸発を防ぐ働きからなっています。この本来の保湿力が乱れてしまうのは、季節的なものや体調、食生活の乱れ、加齢にともなう機能低下など、さまざまな要因が考えられます。角質のバリア機能や保湿力を外部から補う方法のひとつが、スキンケアというわけです。

天然保湿因子(NMF)、細胞間脂質、皮脂膜の働き

健康的な角質層には10~20%の水分が含まれていますが、その水分を守るために働いてくれる代表が天然保湿因子と細胞間脂質、皮脂膜です。

特に角質層のうるおいをキープするカギとなるのは、角質細胞内にある「天然保湿因子」。天然保湿因子が多いほどうるおいも多いといわれています。

また、角質細胞同士をつなぐのが「細胞間脂質」。細胞間脂質にはセラミドやコレステロール、遊離脂肪酸といった成分が含まれています。この細胞間脂質は肌の中の水分を外部に逃がさずとどめる役割があります。また、角質細胞がはがれ落ちるのを防ぐことで、細胞内にある天然保湿因子を安定して角質に保持する役割も果たしています。

「皮脂膜」は肌の表面の膜となり、水分の蒸散を防ぐ役割を担っています。

角質層をケアする際の注意点

角質層は約0.02ミリと薄いため、特に乾燥が気になるときなどは、ちょっとの刺激でもダメージとなってしまうことがあります。洗顔を行うときや、化粧水、乳液、クリーム、美容液をつけるときでも、この角質層の薄さを意識しながら、丁寧にお手入れをすることが大切です。

とくに、洗顔時のゴシゴシ洗いや洗顔料の洗い残しはしないようにしましょう。また、洗顔料を使った洗いすぎにも注意。洗いすぎることで皮脂が足りなくなると肌のバリア機能が弱まり、必要な細胞間脂質の流出にもつながってしまいます。細胞間脂質は回復に時間がかかるため、洗いすぎは避けるようにしましょう。

肌の一番外側にある角質層は傷つきやすい層です。丁寧なスキンケアを心がけましょう。

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