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歯茎が黒い!その原因とは

更新日:2017.04.24
公開日:2017.04.24
ドクター画像
この記事の監修者
丸の内 帝劇デンタルクリニック 院長 阿部洋太郎

歯の土台とされる「歯茎(はぐき)」は、さまざまな原因から黒くなることがあるといわれています。ドクター監修の記事で歯茎を黒くしてしまう原因を解説します。歯だけでなく歯茎の健康についても考えてみましょう。

健康な歯茎は、きれいなピンク色をしているといわれています。しかし、さまざまなことが原因となり、赤みが増し、ひどい場合には紫色を帯びた暗い色に変色するといわれています。歯茎を変色させてしまう原因別に詳しく見ていきましょう。

タバコが原因

喫煙している人と歯茎の黒ずみがみられる人は、約8割一致するといわれており、歯茎はタバコの影響を受けやすいと考えられています。主に、タバコに含まれるベンツピレンという有害物質が関係していると考えられており、それが刺激物質に変わり、メラニン色素を過剰につくらせて歯茎に沈着することで黒ずむとされています。これは、タバコを喫煙している本人だけでなく、受動喫煙の環境にいるだけでも影響を受けてしまうといわれています。

タバコの場合、その他の成分も歯茎の変色に影響することがあると考えられています。タバコに含まれるニコチンは、毛細血管を収縮させるといわれており、それによって血液の循環が悪くする可能性があります。それに加え、血液中にあるヘモグロビンと一酸化炭素が結びつき、酸素の運搬を妨げる可能性があります。これらにより、歯茎における血のめぐりが悪くなることで、歯周病の危険を高めてしまい、歯茎の変色を加速させてしまう可能性があるといわれています。

改善方法

禁煙が一番の近道と言えるでしょう。また、受動喫煙によって歯茎の黒ずみを引き起こす可能性もあることから、タバコの煙を吸ってしまうような環境下にいないようにすることも大切です。

なお、メラニン色素の着色はレーザー治療によって、比較的簡単にきれいにすることが可能です。メラニン色素の着色には、「ガムピーリング」などと呼ばれるレーザーを使用する方法と、フェノールなどの薬液で行う方法とがあります。どちらの場合であっても、およそ2週間ほどできれいになります。

歯周病が原因

よく耳にするようになった歯周病は、「歯槽膿漏(しそうのうろう)」という名前でも知られています。発症する人の割合が高いとされる病気のひとつで、歯周病によって歯を支える組織が破壊され、症状が進行するにつれて歯茎の色が黒い色に近づいていくといわれています。35歳以降の男女が発症しやすく、若年者の場合の発症は特殊なケースが多いといわれていますが、歯があれば何歳からでも発症する可能性がある病気とされています。

改善方法

歯周病は、プラークといわれる歯垢が大きく関係しているといわれています。プラークとは、細菌のかたまりのようなもので、歯と歯茎の境目あたりに沈着しやすいとされています。停滞して毒素を出し、歯周組織を破壊して歯茎の色を黒くしてしまうため、ブラッシングの指導を含む歯周病の治療から改善していくケースが一般的です。歯周病を改善していくことで、黒い歯茎にしてしまう原因をとり除けるといわれていますが、黒ずみが治らない場合は、歯科用レーザーを用いて色素をとり除く治療を行うこともあります。

その他の原因

黒い歯茎は、身近なもので引き起こす可能性があるといわれています。虫歯などで使用される被せ物も、金属が含まれるものを使用することがあります。

また、毎日行っている歯磨きでも、硬めのブラシで力を入れて磨くと歯茎が刺激され、その刺激によってメラニン色素による歯茎の黒ずみが起こりやすいといわれています。歯磨する際は、ゴシゴシと力を入れて行わないように注意しましょう。口呼吸も、口の中を乾燥させてしまい、細菌が侵入したときに粘膜の炎症を起こしやすい環境にすることから、メラニン色素の生成を促して色素沈着をまねくと考えられています。慢性鼻炎など、鼻呼吸を妨げている病気を治療し、口呼吸をしないですむような状態にすることも大切です。

歯科用レーザーで色素沈着を改善できるとはいえ、黒い歯茎にしてしまう原因をそのままにしていると次第に黒い歯茎に戻ってしまうとされています。歯茎の黒ずみをまねかないセルフケアを心がけ、健康な歯茎を維持するようにしましょう。

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