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うつ病が再発する原因と対策
つらいうつ病は、再発しやすい疾患だといわれています。そのため、医師と相談しながら周りのサポートを得て、長期的な治療を行うことが大切となります。うつ病の種類や再発する原因と対策をドクター監修のもと紹介します。
うつ病はゆっくりと時間をかけて治していくことが大切となります。医師と相談しながら、長期的な治療を受けることで再発防止につながります。
うつ病(を含む気分障害)の種類
うつ病になると心が思うように動かなくなり、思考が停止したり憂鬱な気分が続いたりします。これは精神運動制止と呼ばれ、うつ病の主な症状です。また、不眠症状や食欲不振などの身体的不調をともなうこともあり、生活に支障をきたします。うつ病は、ストレスなどにより心や体をコントロールする神経伝達物質が減少してしまうことが原因だと考えられています。うつ病(を含む気分障害)は、大きく次のように分けることができます。
うつ病
考え方が悲観的になったりやる気が起きなくなったりする精神的な症状が特徴的です。過呼吸や食欲不振、吐き気などの身体的な症状をともなうことが多いため、本人にも自覚がある場合が多いといわれています。
躁病
急にテンションが高くなり妙に明るくなるのが特徴です。進行すると、自尊心が高くなったりささいなことで怒ったりするようになります。また、躁病の反動により極度なうつ状態になる場合もあります。
躁うつ病
定期的にうつ病の症状と躁病の症状をくり返すのが特徴です。双極性障害とも呼ばれており、うつ病の人の10人に1人ほどの割合で発症するといわれています。
うつ病の再発率は50~80%
うつ病を発症した場合、適切な治療を続けていかないと再発する可能性があります。特に、発症してから2年から3年のうちは、50パーセントから80パーセントの高い確率で再発するといわれています。うつ病の治療は、薬物療法により症状を緩和する「急性期」と、社会復帰を目指して少しずつペースを戻していく「回復期」に分けることができます。回復期にはうつの症状がよくなったり悪くなったりする状態をくり返します。この時期に自己判断で治療を止めてしまったり、薬を飲まなくなったりすると、再発しやすくなります。
うつ病再発の兆候症状
うつ病が回復してきたときに、ストレスや不安を抱えてしまうと再発しやすくなるといわれています。また、不眠の症状や感情をコントロールすることができなくなるのも、うつ病の再発のサインです。他にも再発性のうつ病は、血液中のコルチゾール数値が高くなるなどの身体的な機能障害を起こしていることがあるといわれています。うつ病を発症してから早い段階で無理をしてしまうと、このような症状が起こりやすくなります。
うつ病はなぜ再発してしまうのか
うつ病の症状が強くあらわれている急性期が終わると、回復期に入ります。回復期は少しずつ症状が緩和していきます。この期間に油断をして治療をやめてしまうと、再発しやすくなります。また、回復期に入ると自殺願望を抱くケースもあるといわれています。うつ病の治療は周囲のサポートを得ながら、長時間かけてゆっくりと行うことが大切です。
再発しないための対策
うつ病は再発することが多い疾患です。そのため、医師や家族のサポートを得ながらゆっくりと治療していくことが重要となります。もっとも大切なのは、「休養」と「服薬」です。症状がよくなってきたからと無理をすると、心や体に負担となり再発する原因となります。治療の時期に合わせて、次のようなことに気をつけましょう。
治療開始から1か月
うつ病の薬が効果を発揮するまでには、2週間ほどかかるといわれています。この時期は急性期といわれ、投薬などにより症状を緩和することが目標となります。つらい症状が出ることも多いため、しっかりと薬を飲み休むことが最優先となります。
治療開始1か月後から4か月
少しずつ症状が楽になってきますが、薬の服薬をやめてはいけません。一進一退をくり返す期間でもあるため、無理をしないで休養をすることを心がけましょう。調子がいいと感じる日が増えてきたら、元の生活へと戻していくことを始めます。負荷をかけすぎると再発にもつながるため、まずはできる範囲で規則的な生活を送るように心がけてみましょう。
治療開始6か月後から
うつ病の症状がだいぶ改善されている場合が多い時期です。だからといって薬の服薬をやめてはいけません。再発防止のためにも、医師の指導のもと投薬治療を続けます。また、このくらいの時期になるとなぜうつになったのか考えることができるようになります。医師と相談しながら対応を考えることも、再発防止につながります。
うつ病は長期間のケアが大切
うつ病は症状がよくなってきたからと自己判断で治療をやめると、再発してしまう危険性があります。周りのサポートを受けながら根気よく治していくことが大切です。
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