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仕事によるストレスの種類と対処法

更新日:2017.09.11
公開日:2017.09.12
ドクター画像
この記事の監修者
アウルクリニック 院長 片上徹也

仕事や社会生活でストレスを抱えると、急性ストレス反応や適応障害を引き起こす場合があります。ストレスを解消しながら、上手に付き合うことが大切です。仕事でのストレスの自己判断方法や対処方法をドクター監修のもと紹介します。

ストレスを抱えたまま放置すると、心身ともに悪影響があらわれることがあります。ストレスに対する脆弱性は人により異なるため、自分なりの対処方法を持っておくことが大切です。

仕事によるストレスの種類

仕事によりストレスを抱えている状態が続くと、心身ともに支障をきたす場合があります。仕事でのストレスにより、次のような症状が引き起こされる場合があります。

適応障害

仕事などの社会生活で受けたストレスのダメージが大きく、日常生活に支障が出てしまう症状です。このような状態になる原因としては、家族や会社でのサポート不足やストレスに対しての脆弱性が考えられます。適応障害はストレスに対する正常な反応の延長上にあります。動悸や吐き気、焦燥感などの不安症状や、腹痛や頭痛、倦怠感(けんたいかん)などの身体的な症状があらわれます。また、ストレスにより問題行動を起こしやすくなり、絶望感や憂鬱(ゆううつ)などのうつ症状があらわれるのも特徴です。しかし、うつ病と大きく異なるのは、ストレスの原因を解消することができれば、症状が軽減するところです。

急性ストレス反応

仕事や社会生活で強いストレスを受けると、数分以内にストレス反応が起こります。この症状は一過性のもので、数時間から数日の間には消失します。眩惑(げんわく)状態から始まり、周りからの引きこもりや逃避反応がみられます。症状が変わりやすいのも特徴で、多くの症状が混在してあらわれ、自律神経の乱れが起こる場合もあります。同じストレスを受けてもすべての人にみられる症状ではなく、周囲のサポートやストレスに対しての対処能力なども関わっているといわれています。

ストレスによる過緊張

ストレスを受け続けると「過緊張」の症状が現れることがあります。過緊張とはストレスによって自律神経のひとつである交感神経が過剰に緊張してしまっている状態のことをいい、初期症状には「いつもイライラしている」「リラックスできない」「焦りや不安を感じやすい」などがあります。

ストレスの自己判断方法

ストレスを軽減するためには、ストレスを見つけて適切な対処していくことができるようになるといいでしょう。ストレスを自己判断するためには、自分の疲れの状態を客観的にみることが大切です。元気な状態を10とすると、今自分がどのような状態にあるのか判断してみてください。バランスが崩れていると感じたら仕事の方法を変えたりリフレッシュしたりして、ストレスを軽減するように心がけましょう。ストレスを感じている初期段階では、肩こりや不眠、胃腸や排泄機能に不調が出やすくなります。まわりにかなかなか相談できずにつらい症状か続く場合は、医師に相談するのもひとつの手段です。

ストレスチェック制度が義務化

仕事でストレスを感じている状態や今の精神状態を把握するために、労働安全衛生法では「ストレスチェック制度」の義務化を定めています。これは、雇用している労働者が50人以上の事業所において、1年に1回ストレスチェック調査を行わなければならないというものです。調査の結果、職場でのストレスが多い場合は、医師との面談によりストレスを解消する方法を探します。また、職場環境の改善にもつながるため精神的な不調やうつ病などの防止にも役立つと考えられています。

ストレスを感じたときの対処法

仕事や社会生活でストレスを感じ、ストレスが溜まっている場合は早めに対処することが必要です。ストレスに対する脆弱性は人により異なります。そのため、セルフケアをしながらストレスが大きくなりすぎないように心がけることが大切です。症状が改善しない場合は、医療機関を受診して医師に相談することをおすすめします。

たまったストレスを放出する

心のダムに溜まったストレスを抜くことで、気持ちは軽くなります。ストレスを放出するためには、自分なりのリフレッシュ方法を身に付けておくことが大切です。また、仕事の方法を変えたり、ものの捉え方を変えたりするのもストレスを軽減する対処法です。

ストレスを断つ

自分ではどうすることもできないストレス要因がある場合、逃げる勇気を持つことも大切です。一度壊れた心は、すぐには元に戻すことができません。

周りに相談する

つらいときに支えてくれる人間関係は、ストレスの万能薬ともいわれています。一人で抱えこまないで、周りに相談するだけでも心が軽くなる場合があります。周りに相談する人がいない場合は、医師に相談するのもひとつの手段です。

適度な運動をとり入れる

適度な運動をとり入れることで、脳の構造や機能が変化してストレスを緩和することができると考えられています。正しい呼吸方法やストレッチなどの軽い運動でも、ストレスを緩和する効果があります。ライフスタイルに合わせて、毎日続けることができる運動を行うことが大切です。

ストレスと上手に付き合う方法を

仕事や社会生活を送るうえで、ストレスは切っても切れない関係です。自分のストレスの許容範囲を把握して、無理をせずに対処するように心がけましょう。なかなかストレスが解消されない場合は、疾患がひそんでいる可能性もあります。医師に相談することをおすすめします。

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