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知っておきたいAGA治療の経過

更新日:2017/09/25 公開日:2017/09/25

AGA(男性型脱毛症)の治療を行った場合、どのような経過をたどるのでしょうか。ここでは、AGA治療後の一般的な経過と、特に注意が必要なケースについて確認しておきましょう。

AGA治療は基本的に6か月~1年間ほど様子を見る

信頼性が高いとされるAGA治療にはミノキシジルの外用療法とフィナステリドの内服療法があります。これらの薬の効果がいつ頃出るのかには個人差があり、3か月ほどで効果が出る人もいれば、1年後に効果が出る人もいます。フィナステリドに関しては長期的な視野で見たときの効果は高く、3年間の服用で98%の患者に脱毛の改善が見られたとされています。

ミノキシジル外用療法に関しては、ミノキシジル1%のもので6か月以上、ミノキシジル5%のもので4か月以上で効果が期待できます。しかし、中には効果が出ない人もいます。ミノキシジル5%の場合で6か月間、ミノキシジル1%のもので1年間を超えて使用しても効果が出ない場合は、使用を中止して医師または薬剤師に相談することが勧められています。

フィナステリドもミノキシジルも効果が出るまでにはある程度時間がかかるため、数か月間の治療で効果が出ないからといって直ちに治療を断念するのではなく、1年ほどは治療を継続しながら様子を見るのが一般的です。

フィナステリドの副作用とは

医療機関におけるAGA治療で第一選択とされているフィナステリドの内服療法にはいくつかの副作用が知られています。

初期脱毛とは

フィナステリドが薄毛の進行を止めることができるのは、5αリダクターゼという酵素を抑制する働きのためです。5αリダクターゼは男性ホルモンのテストステロンをより強力なジヒドロテストステロンに変換します。ジヒドロテストステロンは毛乳頭細胞の働きを弱め、ヘアサイクルを乱してしまいます。髪の成長期が極端に短くなり、すぐに退行期・休止期に移行してしまうため薄毛が進行します。

フィナステリドの内服療法を行うと、5αリダクターゼの働きが阻害されてヘアサイクルが正常になり、退行期や休止期に入っていた髪はいっせいに成長期に入ります。すると、これまで生えていた細くて弱い髪は抜け落ち、新たに太くて強い髪が生えてくるための準備期間に入ります。細くて弱い髪が一度に抜け落ちるので一時的には薄毛が進行したように見えます。これを「初期脱毛」といいます。

この初期脱毛はヘアサイクルが正常に戻っている証拠です。薄毛が進行してしまったのではなく、薬の効果が出始めていると見ることができます。AGA治療の経過には、このように一時的な脱毛があることを知っておきましょう。

性機能障害とは

フィナステリドの副作用には次のような男性の性機能障害があります。
・性欲減退
・勃起機能不全
・射精障害
・精液量減少

フィナステリドが性機能に影響を与える理由は、5αリダクターゼを阻害するその働きのためだと考えられます。AGAの観点でみると、5αリダクターゼは頭皮において薄毛を進行させる迷惑な存在といえるでしょう。しかし、この5αリダクターゼは前立腺、精嚢、陰茎部皮膚においては性機能に関わる役割を果たしてもいます。フィナステリドによる5αリダクターゼを阻害する働きが頭皮だけでなく、こうした部位でも発揮されることで、性機能障害が引き起こされる可能性があります。

性機能障害が発生する割合は1%未満とされており決して高い割合ではありません。また、性機能障害が現れてからフィナステリドの服用を中止した場合、精液の質・量は改善が見られるとされていますが、性欲減退、勃起機能不全、射精障害は使用を中止した後も症状が改善しないことがあります。割合としては高くないとはいえ、性機能障害の可能性を重大なものととらえる人は、フィナステリド以外の治療法を選択した方が良いかもしれません。

1年間のAGA治療で効果が出ない場合

AGA治療を行ったものの期待していた効果が得られないケースについても確認しておきましょう。日本皮膚科学会の「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版)」では、中等症・重症の男性に勧められる治療として次のような流れを示しています。

まず、1年間は5%ミノキシジルまたはフィナステリドによる治療、あるいは両者を併用した治療を継続します。その結果、効果が見られない人に対しては自毛植毛術またはかつらを検討します。

AGA治療は、毛母細胞の活動が完全に止まっている薄毛に対しては効果を期待できません。髪が薄くなっていても産毛が生えているようなら毛母細胞は健在だと考えられます。しかし、薄毛になってからかなりの時間が経っている、または、産毛が生えていない状態などでは毛母細胞が活動しておらず、AGA治療の効果が期待できないことがあります。

ミノキシジルやフィナステリドを用いたAGA治療によって効果が期待できない場合は、自毛植毛術やかつらによって見た目の印象を変えることができます。自毛植毛術は後頭部の毛髪を採取して脱毛している部分に植毛する治療法で、植毛後の髪は成長したり、生え変わったりしながら自分の髪として生え続けます。かつらは自分の髪ではありませんが、薄毛であることを他の人に気づかれにくくし、大きな副作用もなく使用できるという利点があります。

自毛植毛術は生え揃うまでに時間がかかる

ミノキシジルやフィナステリドによる治療を1年ほど続け、効果が見られないために自毛植毛を選択するときに知っておくべきことがあります。自毛植毛術は植毛した髪がいったん生え揃ってしまえば、後は特別なメンテナンスなしでも自分の髪として生え続けるという大きなメリットがあります。ただし、生え揃うまでには1年ほど時間がかかることを承知しておく必要があります。

まず、植毛した髪は5mmほど成長した後に抜けてしまいます。これは次に新しい髪が生えてくるための準備期間と見ることができ、しばらくすると産毛が生え、次第に太くなりながら1年間ほどで10cmくらいまで成長します。また、髪を採取して縫合した部分が脱毛したり、手術の影響で植毛した周囲にあるもともと生えていた髪が脱毛したりします。こうした脱毛は4~5か月で回復しますが、一時的には髪が薄くなったように感じられます。このように自毛植毛術の経過では、一時的に薄毛が進行したような状態が生じること、生え揃うまでに時間がかかること、を知っておきましょう。

このようにAGA治療の経過には、期待していた効果が現れる場合、反対に効果が現れない場合、そして、一時的に薄毛が進行したかのように見る場合などがあります。AGA治療においては基本的に月に1回程度は通院するので、その機会に、経過で何か気になることがあれば医師に相談するようにしてください。

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