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エタノール消毒でニキビが消える?
理論的に言えば、エタノール消毒でアクネ菌を殺菌すれば、ニキビは消えます。しかし、顔にエタノールをつけるのは非常に危険です。決して顔にエタノールを塗らないようにしてください。体のニキビに対してもリスクがありますので、ニキビを治すなら処方薬や市販のニキビ薬を使うのが得策です。
エタノールでアクネ菌を殺菌すればニキビが治る!?
ニキビは、毛穴で繁殖するアクネ菌という細菌が原因です。ニキビの治療薬は、このアクネ菌を殺菌することにより、ニキビを抑えようというものになります。“アクネ菌を殺菌すればニキビが治まる”。ならば、殺菌や消毒液として使われるエタノールを顔に塗ることで、ニキビが消えるのではないでしょうか?
確かに、理論的に言えば、アクネ菌を殺菌すればニキビは消えます。しかし、体のニキビならまだしも、顔にはエタノールをつけるのは非常に危険です。そのリスクを知り、決して顔にエタノールを塗らないようにしてください。
エタノール消毒によるリスクとは
エタノール揮発性があるため、顔に塗った際に目に入ると大変しみます。また、眼球の炎症の原因ともなりうる可能性があり危険です。医療機関で二重まぶたの手術をする時なども、エタノール消毒を行うのはタブーです。
また、体に塗る場合も、アクネ菌以外の皮膚常在菌も殺菌してしまうリスクがあります。人の皮膚には、様々な細菌が住んでおり、それらを「皮膚常在菌」と言います。
皮膚常在菌の大半は、皮膚から有害な菌や物質が入り込まないよう肌を守る役割を果たします。アクネ菌ですら、肌を弱酸性に保ち、病原菌から皮膚を守ってくれているのです。よい働きをする皮膚常在菌を全て殺菌してしまうと、かえって肌トラブルを引き起こす原因になります。
また、エタノールは、その揮発性により、蒸発する時に肌の水分を奪っていきます。そのため、皮膚にエタノールを塗ると、カサカサしたり、つっぱったりします。乾燥肌の人は、手の消毒でエタノールを使う時も、体につかないように気をつけてください。
ニキビを治すなら処方薬や市販のニキビ薬を使おう
上記のリスクを考慮した上で、エタノール消毒をどうしても試してみたい、という人は、体のニキビのみにとどめてください。また、エタノール消毒液の原液ではなく、マキロンなどの傷口用の消毒薬を使うようにしてください。エタノール消毒液の原液は殺菌効果が強すぎるため、手の消毒なら大丈夫ですが、手以外の体につけるのは絶対に避けましょう。
また、消毒薬は、決してニキビ以外の部分にはつけないようにしてください。前述の通り、消毒薬を塗ると、よい働きをする皮膚常在菌まで殺菌してしまいます。そのリスクを最小限にするためにも、消毒薬はニキビができている部分だけにつけるようにしてください。
上記の方法を取ったとしても、ニキビにエタノール消毒を施すことは決して推奨できません。わざわざエタノール消毒をしなくても、皮膚科へ行けばニキビの治療薬は保険で処方してもらえますし、薬局やドラッグストアでもニキビを和らげる薬はたくさん販売されています。本当にニキビを治したいなら、それらの薬で治療するのが最善の策と言えるでしょう。
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