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皮膚のかゆみを抑える方法

更新日:2016.12.09
公開日:2014.08.18
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この記事の監修者
かくた皮膚科クリニック 院長 角田美英

肌がかゆい時、掻いてしまうとそこから傷がつき、細菌が侵入して二次感染を起こすことがあります。つまりかゆみをさらに広げる原因となるので、掻かずに我慢することが大切なのです。そうは言っても掻かずにはいられない時に有効な方法をお教えします。

かゆみの原因

・乾燥により肌が敏感になり、少しの刺激でかゆみが生じる

・あせも、湿疹が発生してかゆみを感じる

・入浴後や就寝前など、体があたたまるとかゆみを感じる

・虫などに刺されることでかゆみを生じる

このように、様々な原因によってかゆみが生じますが、どのかゆみも、肌に受けた刺激が大脳に情報を届けることで発生するというシステムは同じで、また掻かずに我慢することのつらさも同様です。

掻いてしまうとかゆみの原因が広がり、さらにかゆみが増すことにつながります。また肌の組織を掻き壊すことにより細菌が侵入して、二次感染を起こすこともあります。ここでは掻かずにかゆみを抑えるための方法をご紹介します。

すべてのかゆみに有効な方法

まず、どのかゆみにも有効な方法は、かゆみを感じる患部を冷やすことです。入浴後に、より強くかゆみを感じるという人が多いように、体温が上昇するとかゆみの感じ方も強くなります。そのため濡れたタオルや保冷剤などを患部にあてて、温度を下げることが有効なのです。

原因によって、かゆみの抑え方は異なる

●あせも・湿疹・虫刺され

かゆみを伴う赤いあせも(紅色汗疹)や湿疹、虫さされといった皮膚疾患には、炎症とかゆみを抑制するステロイド外用剤の塗布が有効です。

かゆみの状態が、それほど酷くなかったり、副作用が気になる場合は、刺激の少ない弱ステロイド外用剤や非ステロイド外用剤の使用がオススメです。

●乾燥による敏感肌

皮膚は通常、皮脂がつくる皮脂膜、NMF(天然保湿因子)、セラミドなどからなる角質細胞間脂質の3つの物質がバリアを作り、紫外線などの外部刺激やアレルゲンなどから肌を守り、肌内部の水分が蒸発しない仕組みを作り出しています。

しかし、皮脂の分泌量などが低下すると肌のバリア機能が失われ、ほんの少しの刺激でかゆみを生じるようになります。この場合、肌の乾燥を防ぐことがかゆみの抑制に有効です。保湿クリームや加湿器などを利用して肌の潤いが保たれるよう注意しましょう。

スキンケア基礎講座