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口臭が原因で考えられる病気(5)糖尿病

更新日:2016.12.09
公開日:2014.05.21
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この記事の監修者
松下皮フ形成外科 院長 松下博明

血糖値が慢性的に高くなる「糖尿病」も、口臭に関係する病気です。でも糖尿病とは一体どんな病気なのでしょう? そこで今回は糖尿病になる原因や口臭との関係性、糖尿病の予防方法などについてご紹介していきます。

糖尿病ってどんな病気?

「糖尿病」とは、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が慢性的に高くなる病気のこと。私たちは体を動かすエネルギー源として、炭水化物を消化してブドウ糖に変え、血液に取り込んで体中の細胞に届けています。

しかし糖尿病になると、ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなり、血液の中に溢れてしまいます。このため筋肉や内臓にエネルギーが届かず、全身がエネルギー不足になってしまうのです。これはインスリンというというホルモンが不足したり、うまく細胞に作用しなくなったりすることで起こります。

糖尿病と口臭

糖尿病が口臭に結びつくのは、歯周病にかかりやすくなるからです。糖尿病になると唾液の分泌が低下し、口の中が乾くようになります。唾液には、口の中を殺菌する自浄作用があるので、唾液が不足すると口の中に歯周病菌などの細菌が増え、口臭が強くなってしまうのです。

また「ケトン体」というニオイ物質の発生も口臭の原因になります。糖尿病になると、ブドウ糖が利用できずにエネルギーが不足するので、体は体脂肪を燃焼して代わりのエネルギーを得ようとします。

このときに発生するのがケトン体です。ケトン体が血液に取り込まれて肺に到達すると、甘酸っぱいような独特の口臭がするようになります。

糖尿病を予防するには?

糖尿病の予防には肥満を防ぐことが大切です。野菜を中心とした栄養バランスの良い食生活を心がけ、食べ過ぎないように気をつけましょう。

また、エスカレーターの代わりに階段を利用したり、こまめに歩くようにしたりするなど、日頃から体を動かす習慣を身につけて、基礎代謝を上げておくことも大切です。

糖尿病になってしまうと、完治することはありません。また進行すると、腎臓障害や網膜症、神経障害などの合併症を引き起こす怖い病気でもあります。

でも「糖尿病予備軍」と呼ばれるうちに発見し、生活習慣や食生活を改善すればまだ間に合います。健康診断にも糖尿病の検査は含まれていますから、毎年必ず健康診断を受けるようにしましょう。

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