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口臭が原因で考えられる病気(4)扁桃腺炎

更新日:2016.12.09
公開日:2014.05.21
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この記事の監修者
松下皮フ形成外科 院長 松下博明

扁桃腺が腫れているときに、鏡で口の中を見てみると、のどの奥に白いものがついていたことはありませんか? 実はこれは「膿栓」と言って、口臭の原因になるものです。そこで今回は、扁桃腺炎と膿栓についてご紹介していきます。

扁桃腺炎ってどんな病気?

「扁桃腺(扁桃)」は、口や鼻から侵入した病原菌を感知し、退治している免疫器官です。私たちの鼻やのどの奥には、4種類の扁桃腺が備わっていますが、中でも特に重要な役割を果たしているのが、口を開けたときにのどの奥の両側に見える「口蓋扁桃(こうがいへんとう)」です。一般的には扁桃腺というと、この部分のことを指します。

「扁桃腺炎(扁桃炎)」は、扁桃腺が細菌やウィルスに感染し、炎症を起こす病気です。通常の状態なら扁桃腺は強い免疫力を持っていますが、過労やストレス、のどの衛生状態の悪化などで免疫力が低下していると、こういったことが起こるようになります。

扁桃腺炎の症状

初期症状はのどが痛んだり、ものを飲み込むときに違和感を感じたりする程度ですが、悪化すると、のどの痛みが増し、38~40度の高熱が出たり、頭痛や寒気、倦怠感を感じたり、首のリンパ節が腫れたりします。

また扁桃腺炎になると、口臭が強くなることがありますが、原因として考えられるのは「膿栓(のうせん)」です。

膿栓とは?

扁桃腺の表面には小さなくぼみが無数にあり、これによって表面積が広くなって、効率的に病原体を捕まえられる構造になっています。

膿栓とは、この穴に溜まった細菌の死骸や食べ物のカスが固まってできる、白い小さな塊のことで、潰すと強烈な悪臭を放つので「くさい玉」とも呼ばれています。

膿栓は健康なときでもできるものですが、扁桃腺炎のときは、細菌の死骸が多くなるので、普段よりできやすくなります。体に害を及ぼすものではありませんが、膿栓が多いと口臭が強くなるとようです。

ただし、膿栓を無理に取り除こうとすると、粒が破れてかえって口臭が強くなったり、扁桃腺を傷つけてしまったりすることがあります。自分で取ろうとせず、耳鼻咽喉科で相談してみましょう。

膿栓を予防するには、うがいをすることと、歯磨きをしっかりして食べカスを口の中に残さないようにすることが効果的だと言われています。また、扁桃腺炎にかからないようにすることも大切です。

具体的には「免疫力の低下」「風邪」「のどの乾燥」を防ぐこと。そのためには、日頃からバランスの良い食事や十分な睡眠、ストレスを溜めない生活を心がけること。

そして、風邪が流行する季節は、うがいと手洗い、マスクや加湿器を利用することをオススメします。

病院での口臭治療については「口臭の病院での治療」をご覧ください。

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