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AGA治療で用いる薬の副作用は?
AGA(男性型脱毛症)の治療には有効性が認められている薬がありますが、気になるのが副作用です。ここではドクター監修のもとで、AGA治療に用いられる薬の副作用について解説します。
AGA治療で第一選択とされている薬には、ミノキシジルの外用薬とフィナステリドの内服薬があります。ここでは、それぞれの副作用について見てみましょう。
AGA治療に用いる外用薬の副作用
ミノキシジルの外用療法は日本皮膚科学会がまとめた「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版)」で「行うよう強く勧められる」と高く評価されています。AGA治療に用いられる薬の副作用は一般的に、塗るタイプでは軽く、飲むタイプでは重くなる傾向があります。これは、飲むタイプの薬では体内に薬の成分が入る分、その影響が強く出やすいためです。
ミノキシジルは一般用医薬品として約1~5%のものが販売されていますが、医療機関を受診すれば医療用医薬品を処方してもらえます。医療用医薬品には一般用医薬品よりも濃度の高いものや、浸透力の高いものがあります。
ミノキシジルの外用薬は基本的に副作用の少ない薬と考えられています。ただし、副作用が全くないわけではありません。頭皮のかゆみや、頭痛、ほてりなどの副作用の可能性があります。中でも多いのが頭皮のかゆみです。ミノキシジルの濃度が濃いものの方が副作用が強く出る傾向があります。頭皮の強いかゆみを感じたら濃度の低いものに変えるか、使用を中断します。
AGA治療に用いる内服薬の副作用
フィナステリドを含む薬を毎日服用するフィナステリドの内服療法は、3年間の服用で98%の患者に脱毛の改善が見られるとされています。日本皮膚科学会がまとめた「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版)」でも「行うよう強く勧められる」と高く評価されています。フィナステリドには次のような副作用が報告されています。
性機能障害
フィナステリドは5αリダクターゼという酵素を抑制することで、テストステロンがジヒドロテストステロンに変化するのを防ぎ、薄毛の進行を止めることができます。しかし、5αリダクターゼは頭皮だけでなく前立腺、精嚢、陰茎部皮膚にも存在し、性機能と密接に結びついています。そのため、フィナステリドの働きによって性欲減退、勃起機能不全、射精障害、精液量減少といった性機能障害が現れることがあります。性機能障害の副作用が現れる割合は1%未満と高くはないものの、中には服用を中止しても性欲減退、勃起機能不全、射精障害が改善しないケースもあるといわれています。
初期脱毛
フィナステリドの服用を続けることで、ジヒドロテストステロンの影響によって乱れていたヘアサイクルが改善します。後退期や休止期に入っていた髪がいっせいに成長期に移行するので、これまで生えていた髪が抜け落ち、一時的に薄毛が進行したように見えることがあります。ただし、このときに抜ける髪は細くて弱い髪であり、後からより太くて強い髪が生えてきます。このように一時的に髪が抜けることを「初期脱毛」といいます。初期脱毛は薬が効いている証拠でもあり、特に心配する必要はないとされています。
AGA治療で薬を用いるときは、薬の効果だけでなく、ここで挙げた副作用についても十分に確認するようにしましょう。疑問点があれば医師に相談し、納得した上で治療を受けてください。
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