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副作用のないAGA治療は?
AGA(男性型脱毛症)の治療で気になるもののひとつに副作用の有無があります。できるだけ副作用を避けて治療を継続したいときはどのようにしたらよいのでしょうか。ここではドクター監修のもとで、AGA治療における副作用について解説します。
AGA(男性型脱毛症)の治療を受けるときに気になるのが副作用の有無です。できるだけ副作用を避けて治療を継続したいときはどのようにしたらよいのでしょうか。ここでは育毛剤、外用薬、医療機関で受ける治療法の順に副作用について見ていきましょう。
副作用を避けて使用できる育毛剤は?
育毛剤に含まれる成分に中で、医薬部外品・化粧品は医薬品に比べて大きな副作用が出にくいと考えられます。反面、医薬品に比べると期待できる効果は大きくありません。できるだけ副作用を抑えてAGAの対策を始めたいという人には、医薬部外品・化粧品の成分を配合した育毛剤が選択肢になるでしょう。なお、下記に挙げる成分は、日本皮膚科学会のガイドラインで「行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない」(推奨度C1)とされています。
・t-フラバノン
・アデノシン
・サイトプリン・ペンタデカン
内服薬よりも外用薬の方が副作用が少ない
次に医薬品に分類される成分について確認しましょう。医薬品の中でも頭皮に塗って使用する外用薬の方が、内服薬に比べて副作用が少ないとされています。
塩化カルプロニウムの外用
塩化カルプロニウムは医薬品の中では効果も副作用も軽い方だと考えられています。5%塩化カルプロニウムの1~6か月間の外用によって、プラセボ外用と比較して6例中4例に発毛促進または脱毛抑効果が認められています。また、塩化カルプロニウム単独の場合よりも、カシュウチンキ、チクセツニンジンチンキといった生薬が配合されている育毛剤の方が高い効果を期待できます。日本皮膚科学会のガイドラインでは「行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない」(推奨度C1)とされています。
ミノキシジルの外用
ミノキシジルの外用は日本皮膚科学会のガイドラインで「行うよう強く勧められる」(推奨度A)と評価されています。高い効果が期待でき、重大な副作用は報告されていないとされています。ただし、例えば塩化カルプロニウムと比較すると効果も副作用も強いと考えられます。代表的な副作用は頭皮のかゆみです。強いかゆみが出た場合は使用を中断するか、濃度の低いミノキシジルに変更します。副作用を避けてAGAを改善したい場合、ミノキシジルは効果を期待できるので避ける必要はありませんが、注意を要するといえるでしょう。
フィナステリドの内服
フィナステリドの内服療法は3年間の服用で98%の患者に脱毛の改善が見られるとされ、日本皮膚科学会のガイドラインでも「行うよう強く勧められる」(推奨度A)と高く評価されています。ただし、フィナステリドには副作用として男性の性機能障害と、稀ではあるものの肝機能障害が報告されています。また、女性への適応は認められておらず、特に妊娠中の女性の使用は禁忌とされています。フィナステリドの内服については、副作用が少ないことを優先したい人の場合は、選択肢から外すことも検討した方がよいかもしれません。ただし、高い効果が期待できる治療でもあるので、医師とよく相談し、メリットとデメリットを理解して決定するようにしましょう。
副作用がないとされるHARG(ハーグ)療法
ハーグ療法は日本医療毛髪再生研究会の施術施設で実施されている毛髪再生医療です。治療では、HARGカクテルと呼ばれる発毛を促す成分を頭皮に直接注入します。HARGカクテルには人間の組織を形成する「幹細胞」と、幹細胞から抽出された成長因子に加え、ビタミンやアミノ酸などの発毛に必要な栄養素が含まれています。
HARGカクテルにはフィナステリドやミノキシジルといったAGA治療で第一選択とされている薬は含まれていません。フィナステリドには前述の通り男性の性機能障害の可能性があり、また、女性に対する使用は禁忌とされています。ミノキシジルの外用に関しては比較的副作用がないとされているものの頭皮にかゆみが出ることがあり、また、外用薬に含まれるミノキシジル以外の成分に対してアレルギー反応が出る人もいます。ハーグ療法に関しては、副作用やアレルギーが原因でこれらの薬を使えなかった人でも治療を受けることができます。ただし、HARGカクテルに含まれる成分は医療機関によって異なるため、あらかじめ副作用やアレルギーの心配のある成分を含んでいないか確認しましょう。
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