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角栓を軟化させる! ニキビ治療薬「レチノイド製剤」とは
2008年に保険適用が認可された「レチノイド」は、ニキビ治療の可能性を大きく広げた新しい薬品です。ここではドクター監修の記事で、レチノイドの特徴やニキビへもたらす効果、使用上の注意について解説します。
海外ではすでに主流となっている「レチノイド」は、国内でも2008年に保険適用の認可が下りたニキビ治療薬です。レチノイドの特徴や副作用、治療に向いているニキビのタイプについてみていきましょう。
レチノイドとは?
レチノイドは海外ではニキビの塗り薬として主流となっている治療薬ですが、日本では2008年に保険適用が認可された、比較的新しい治療薬です。毛穴のつまりを除去する作用があるため、ニキビになる前の微小面皰の成長を抑えて、現在、出ているニキビの治りを早める効果があります。
また、角質層の下層にあたる顆粒層の顆粒細胞が、角質細胞へ変わるのを抑える作用もあり、毛穴付近の細胞が固くなるのを防いでいます。ニキビの発生原因である、細胞の角質化をコントロールすることで、新しいニキビの発生予防にも期待できるのです。
レチノイドの副作用
レチノイドの使用にあたって報告されている副作用には、皮膚が赤くなる「紅斑」という症状や、ヒリヒリとした痛みが生じるケースがあります。これはレチノイドが新しい皮膚の生成を促進するために角質が薄くなることから起きると考えられます。
また、レチノイドはビタミンAの一種ですので、使いすぎると吐き気、頭痛、皮膚の剥離、顔面の紅潮、催奇性といったビタミンAの過剰摂取にみられる症状があらわれることがあります。催奇性に関しては男性には関係がなさそうですが、レチノイドを含む白血病治療薬に関する動物実験において、睾丸に問題を起こしたという報告もあるため、男性であっても多用ができるわけではありません。
レチノイドが効くニキビのタイプ
レチノイドは新しく発生するニキビを防ぐ効果を持つ薬品で、炎症を抑える効果はありません。そのため、白ニキビや黒ニキビには高い効果が期待できますが、炎症を起こしている赤ニキビには十分にその効果を発揮できません。炎症を起こしている場合には、炎症を止めるための抗生物質が処方され、レチノイドは補完的な役割で処方されることがあります。
レチノイドはすべてのニキビに効果があるとは言えないものの、発生する前と初期のニキビに作用することで、ニキビ治療に可能性をもたらした薬品であることは間違いないと言えるでしょう。
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