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洗顔石鹸の特徴とは?洗顔料の種類や正しい洗顔方法
身体用(肌用)の固形石鹸(せっけん)には、手や身体を洗う用の石鹸と、顔を洗う用の洗顔石鹸がありますが、一体何が違うのでしょうか。洗顔石鹸の特徴と洗顔料の種類、正しい洗顔方法について、ドクター監修の記事でお伝えします。
手や身体を洗うときに使用する一般的な石鹸(せっけん)と洗顔石鹸は一体何が違うのか、気になる人もいるのではないでしょうか。また、手や身体を洗う用の石鹸で顔を洗っても大丈夫なのでしょうか。ここでは、洗顔石鹸の特徴と選び方、正しい洗顔方法について、ドクター監修の記事でお伝えします。
洗顔石鹸とは
顔の肌は身体の肌と比べて皮膚が薄く、デリケートだという特徴があります。また顔は、衣服におおわれていないので、紫外線や外部の刺激に常にさらされている部位でもあります。そのため、洗顔石鹸は肌に負担をかけないように、手や身体を洗う用の石鹸よりも洗浄力を少し穏やかにしていたり、保湿成分が配合されていたりします。また浴室で身体を洗うのを目的とした石鹸は、お風呂場ですぐに溶けてしまわないように粒子を粗くしていますが、洗顔石鹸は粒子が細かいので、水に溶けやすいかわりに、キメ細かい泡が立つという特徴もあります。
手や身体を洗う用の石鹸で顔を洗って、肌の乾燥が気になるという人や、乾燥を補うために皮脂の分泌が過剰になっているという人は、洗顔石鹸に変えてみると改善する可能性があります。
洗顔石鹸とその他の石鹸の違いは?
皆さんは、顔を洗うときに、どんな洗顔料を使っているでしょうか。中には、身体や手を洗うのと同じ固形石鹸を使っているという人もいるかもしれません。洗顔石鹸とその他の石鹸は、一体何が違うのでしょうか。
身体用(肌用)の石鹸は大きく3つに分けられる
石鹸には、いろいろな種類のものがありますが、身体用(肌用)の固形石鹸には、「浴用石鹸」や「洗顔石鹸」、「薬用石鹸(殺菌・デオドラント用)」などがあります。そして一般的に、浴用石鹸と洗顔石鹸のことをひっくるめて、「化粧石鹸」と呼びます。
化粧石鹸とは
化粧石鹸とは、「顔や身体を洗うのに用いる刺激の少ない上質の石鹸」という意味。石鹸には、身体用のもの以外にも「家庭用石けん(洗濯用・台所用)」や「工業用石鹸」があり、化粧石鹸として製造販売するためには厚生労働省に申請し、薬事法の定める厳しい基準(石鹸の品質、成分、安全管理、製造設備など)をクリアする必要があります。つまり浴用石鹸は、肌に使って問題ないという厳しい審査をクリアしているということ。このため、普通の石鹸(浴用石鹸)で洗顔をしていても、特に肌のトラブルを感じないのであれば、問題はないと言えるでしょう。
洗顔料には、「石鹸成分」と「合成界面活性剤」を使用したものがある
洗顔料のタイプは、大きく分けて「石鹸成分のもの」と「合成界面活性剤を使ったもの」の2種類があります。
石鹸成分のもの
ステアリン酸やオレイン酸といった「脂肪酸」と、カリウムやナトリウムといった「アルカリ」を反応させたものが石鹸成分です。この石鹸成分でつくられた洗顔料が洗顔石鹸と呼ばれているものです。石鹸成分は水で洗い流すと分解され、肌に洗浄力が残らないという特性があります。これが肌にやさしいといわれる理由です。
また市販の石鹸には、合成化学成分である凝固剤や酸化防止剤などの添加物が入っているものも多くあります。成分表示をよくチェックして、余計な添加物が入っていないシンプルなものを選ぶとよいでしょう。
合成界面活性剤を使ったもの
界面活性剤とは、性質の異なる2つの物質の境界面(界面)に働いて、界面の性質を変える物質のこと。わかりやすくいうと、水と油を混ざりやすくするためのもので、汚れを落としやすくする働きをもっています。石鹸以外の合成界面活性剤は水やお湯では分解されないため、肌に成分が残る可能性があり、これが肌への刺激となったり肌トラブルの原因になったりすることがあります。
洗顔料を選ぶポイント
界面活性剤が必ずしも肌にとってよくないことばかりというわけではありません。メイクや皮脂を水となじませ洗い流すには、とても有効な成分だと言えます。界面活性剤が入っているか否かではなく、量や質に注意を払うとよいでしょう。自分の肌にあう刺激の少ない洗顔料を選び、なるべく合成界面活性剤が少量しか配合されていないものを選ぶことが大切です。
正しい洗顔方法
基本の洗顔7ステップ
- まずは手を洗う
- 洗顔料をよく泡立てる
- Tゾーンから優しく洗い始める
- 目元や口元は泡を乗せるだけで十分
- ぬるま湯で最低20回以上すすぐ
- 清潔なタオルで顔を押さえる
- 洗顔後はすぐに保湿
よく泡立てるために、まず手を洗います。
洗顔料や石鹸を細かい泡を作るようによく泡立てます。手のひらをボウルに見立て、利き手の指先3本で洗顔料と水を混ぜながらよく泡立てます。苦手な方は泡立てネットを使ってもよいでしょう。
もちもちの泡が玉子1分ほどの大きさまでできたら、手と肌の間にクッションのように泡をのせ、まずはTゾーンやあごなど、皮脂が多い部分からやさしく洗い始めます。なるべく指が肌に触れないようにしましょう。
乾燥しがちな目元や口元などは、泡を乗せるだけで十分です。
洗顔料をぬるま湯で最低20回以上はすすぎ、洗顔料が肌に残らないようにしましょう。お湯の温度は33℃~36℃くらいが理想的です。
すすいだあとは、清潔なタオルで顔を押さえるようにやさしく水分をふき取ります。
洗顔後の肌から水分が蒸発し角層の水分が奪われると、肌が乾燥してしまいます。洗顔後3分以内にじゅうぶんに保湿をするように心がけましょう。
肌タイプ別の洗顔方法
脂性肌の方は、Tゾーンなど皮脂の多い部分を入念に洗いがちです。しかし、過剰な刺激につながる洗顔方法はかえってトラブルを引き起こすことがあります。皮脂を取り過ぎると、肌が乾燥するばかりでなく、外的刺激から守ろうと角質が厚くなり、ニキビや毛穴が目立つようになります。
もちろん乾燥肌の方は、もともと皮脂が少ないので、乾燥がひどい時は洗顔料の使用は夜1回のみにしましょう。それほど乾燥がひどくない場合は、Tゾーンなど脂っぽい部分を中心に軽く泡をのせる程度に洗い、酸化した皮脂や夜に使った化粧品の油分のみを洗い落とす方法がおすすめです。
夜の間にバリア機能が回復するので、朝に洗顔をしすぎて、せっかく回復したバリア機能を再度低下させてしまわないよう気をつけるとよいでしょう。
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