包茎の割合に関するデータはインターネット上のさまざまなところでみかけることがあります。日本人の包茎の割合に関する正しい知識を説明したいと思います。
包茎の割合
包茎に関する統計やレポートではさまざまなことがいわれています。インターネットで調べてもさまざまな数字がホームページ上に掲載されていますが、その数字が正確なのかを判断することができません。
海外には割礼がある
海外では割礼という風習を持っていることがあります。割礼は、ユダヤ教など宗教上の理由で男子の包皮を切り取る慣習のことです。海外留学や日本に来た留学生と共同浴場で出くわしたとき、子供であっても包皮がないことに気づくことがあります。
これは生まれてすぐに包皮を切り取る手術を行っているため、生まれつきの状態ではありません。日本人の包茎の割合と、海外での包茎の割合を比べるときには、この慣習を考えなくてはなりません。
外国のデータをそのまま日本人に当てはめることは難しい
上記のことから考えると、外国で集められた統計データを日本人にそのまま当てはめて考えることは難しいということがわかります。そのまま受け止める前に、一度その情報がどれだけ正しいか考えるようにしてください。
割礼のない国では50%
割礼の習慣がない国での真性包茎や仮性包茎の割合は60%という報告や50%という報告があるのですが、正確な数値かどうかは不明です。したがって50%前後程度と考えるのが妥当なのかもしれません。どの集団の統計データなのか考える必要があるのですが、その詳細の記述がないデータの場合もあります。情報を考えるときには、必ずその出どころまで確認するようにしましょう。
包茎だからと言って心配しすぎることはない
50%の程度の人が包茎だと考えると、包茎が必ずしも異常な状態だといえません。包茎だからといって、妊娠や性交渉に問題を起こすことはほとんどないので、包茎でもそこまで大げさに心配する必要はありません。ただし、なんらかの問題がある場合には注意が必要です。痛みやかゆみがあり、包皮が炎症を起こし腫れ上がっている場合や、包皮を完全にむいて亀頭を露出できない場合には、専門医に相談することをおすすめします。
包茎と不妊の関係性
前述したように、包茎だからと言って、必ずしも不妊になるわけではありません。しかし、カントン包茎や真性包茎の人は、性行為の最中に傷みをともなうことがあるので、膣内で射精ができないことがあります。中には性行為そのものができない人もいるようです。その場合には不妊につながる考えられます。
また、包茎の場合は亀頭が包皮に包まれているので、細菌が発生しやすく、性感染症に感染する確立が高くなります。性感染症は、女性・男性ともに不妊を引き起こす原因になるので、陰部を清潔に保つ対策が必要です。
陰部を清潔に保つ方法については『男性の悩み……包茎って臭いの?』の記事を参照ください。
異常な症状がなければ包茎を気にする必要はない
包茎を気にして病気ではないかと心配する人もいるのですが、異常が出ない限りはあまり心配しなくても大丈夫です。世界の人口の約半分が包茎なので、自分だけが異常だと悩まないことが大切です。不安になった場合には必ず専門医に相談してアドバイスをもらいましょう。