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体臭が原因で考えられる病気(6)肝機能低下

更新日:2016.12.09
公開日:2014.05.28
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この記事の監修者
聖心美容クリニック 統括院長 鎌倉達郎

ドブやカビのような臭いの体臭がするときは、肝機能が低下しているのかもしれません。でも、肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、病気になっても自覚症状が現れにくい臓器。そこで今回は、体臭以外にも肝臓の異変に気づくために気をつけたい症状をご紹介していきます。

肝臓の働きと体臭

肝臓には、体内の有害な毒素を分解して無毒なものに変える「解毒作用」があり、食べ物などに含まれる臭い物質も分解しています。食べ物にはさまざまな匂いがありますが、私たちが何かを食べても、それらの匂いが体臭にならないのは、こういった肝臓の働きがあるためです。

しかし、アルコールの飲み過ぎで肝臓を酷使したり、肝疾患を抱えていたりして肝機能が低下していると、臭い成分を肝臓で分解しきれなくなります。

すると、体内に残った臭い物質が血液に取り込まれ、全身を巡るうちにその一部が汗とともに排出され、体臭になってしまうのです。肝機能の低下が原因の体臭は、ドブやカビのような独特の臭いがすると言われています。

肝臓は沈黙の臓器

肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれるように、多少の病気や炎症があっても悲鳴を上げず、黙々と働き続ける臓器です。これは肝臓が、私たちの生命維持に欠かせない、とても重要な機能をたくさん担っているので、一部が機能しなくなっても再生する能力を持っているからです。

その再生能力は、手術などで全体の70%を切除しても、4か月~半年後には大きさも機能も元に戻ると言われているほどです。しかし、自覚症状が現れにくいため、異変に気づいたときには、手遅れになってしまっていることも少なくありません。

日頃から注意深く体の変化を観察し、肝臓からのサインを見逃さないようにしましょう。

こんな症状は肝臓の悲鳴かも

肝機能が低下すると体臭の変化だけでなく、「疲れやすい、体がだるい」「お酒が弱くなる(ひどい二日酔いをするようになる)」「食欲の低下、吐き気、発熱など、風邪に似た症状が出る」「白目の部分が黄色くなり黄疸が出ている」「右の肋骨の下に鈍い痛みがある」「親指の付け根や指先が赤くなる」「放射状の毛細血管が、胸や背中に浮き出るクモ状血管腫が出る」などの症状が出てきます。

このような症状がなかなか治まらない場合は、肝臓が悲鳴を上げている可能性があるので、医師に診察してもらうようにしましょう。もちろん定期的に健康診断を受けることも、肝臓の病気を早期発見する上で大切です。

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