目の下のくま（クマ）

毎日ぐっすり眠っているはずなのにくまが消えない－そんな悩みを抱えている人が多くいます。体調を心配されたり、年齢以上に老けて見られたりと、くまがあるだけでマイナスイメージになることも。そもそもなぜくまが出てしまうのでしょうか。

くまが発生する原因は一つではありません。眼窩脂肪の突出によってできた膨らみによる影で目の下が黒く見えたり、実際に肌に色素沈着が起こり茶くまになったりとさまざまです。まずは自分のくまがどの種類に当てはまるのかを確認することから始めましょう。

くまの種類は、大きく4つに分けられます。

（1）黒くま

黒くまは、メラニン色素沈着のように実際に肌が黒くなるわけではありません。皮膚がたるむことによって、目の下に影ができ黒く見えてしまうのです。原因の一つは加齢。眼窩脂肪を支える筋肉が歳を重ねるごとに弱まり、脂肪が垂れ下がりくまとなります。また、年齢に関係ないケースもあります。生まれつき眼窩脂肪自体が少ない方は皮膚がたるみやすく、それが黒くまとして現れるのです。

（2）赤くま

赤くまは、目の周りにある眼輪筋が皮膚の下に透けて赤く見えている状態です。血行が悪かったり、目の下にふくらみができて眼輪筋が前に押し出されることで透けやすくなります。血行不良が主な原因となって発生します。

（3）茶くま

茶くまの原因は、メラニン色素の沈着です。正常に新陳代謝が行われていれば、古い角質がはがれ落ちるのと一緒にメラニン色素も排出することができます。しかし、紫外線などに長時間当たることで肌のターンオーバーが乱れると、サイクルが正常通りに動きません。その結果、メラニン色素が肌に残ったままになり、くまとして目立ってしまいます。

（4）青くま

まぶたなど目の周りの皮膚には、目に酸素や栄養などを送るための毛細血管が多く集まっています。その毛細血管が透けて見えてしまうのが青くまです。原因はストレスや寝不足などで血が滞り、酸素不足になってしまうから。酸素不足の血は正常時よりも赤黒くなり、皮膚越しにも青く透けて目立ってしまうのです。

このように、くまとひとくちに言っても種類によって症状も原因も異なります。当然適した治療法も異なってきますので、くまを改善するには、まず自分のくまがどの種類に当たるのかを知ることが大切です。