かつては「入れ墨＝反社会的組織の象徴」とされていましたが、近年では若者を中心にファッションとしてタトゥーを入れる人もいるようです。実際のところ、タトゥーに対する人々の目は以前に比べて寛容になっているのでしょうか。美容外科「東京イセアクリニック」（医療法人社団心紲会／東京都新宿区）が行ったアンケート調査の結果を見てみましょう。

Q.タトゥーを入れたいと思ったことはありますか？

思ったことがあるし、実際に入れている　3.1% （男性1.1%、女性5.1%）
思ったことがあるが、結果入れなかった　15.4%（男性13.1%、女性17.7%）
一度も思ったことがない　　　　　　　　81.4%（男性85.7%、女性77.1%）

Q.タトゥーを入れたいと思った理由は？（複数回答）

1位 なんとなく 72.3%
2位 格好いいと思ったから 67.7%
3位 友達が入れていたから 27.7%
4位 芸能人の影響 35.4%
5位 当時のパートナーの影響 20.0%
6位 辛いことがあった 18.5%
7位 反骨精神 13.8%

Q.タトゥーを入れたいと思わなかった理由は？（複数回答）

1位 入れる意味が分からない 59.3%（男性60.7%、女性57.8%）
2位 永遠に消えないデメリット 59.3%（男性50.0%、女性69.6%）
3位 格好いいと思わない 44.9%（男性50.7%、女性38.5%）
4位 日常生活の制限などの支障 32.6%（男性28.0%、女性37.8%）
5位 入れたことを後悔すると思った 24.6%（男性18.7%、女性31.1%）

タトゥーを入れたいと思ったことがあるかどうかについては、8割以上の人が「一度も思ったことがない」と回答しています。タトゥーを入れたいと思ったことがある人は少数派であることが分かります。そして、タトゥーを入れたいと考える理由は、「なんとなく」「格好いいと思ったから」が大多数でした。一方、入れたいと思ったことがないという人はタトゥーを「格好いい」とはとらえておらず、消えないことのデメリットを感じているようです。

Q.（過去にタトゥーを入れたいと思った人に対し）現在あなたはどう思いますか？

≪実際に入れた人≫
実際に入れてしまって後悔 90.9%
実際に入れて満足 9.1%

≪入れなかった人≫
入れなくてよかった 96.3%
あのとき入れておけばよかった 3.7%

過去に一度でもタトゥーを入れたいと思ったことのある人は現在どのように考えているのでしょうか。この点については、明確な結果がでました。入れた人の9割以上が後悔し、入れなかった人の9割以上が入れなくてよかったと考えています。

Q.タトゥーを入れている人の印象は？

1位 怖い（反社会的なイメージ） 44.0%
2位 若気の至り、恥ずかしい 29.4%
3位 生活に支障が出てしまう（足かせ） 26.9%
4位 不快、不愉快 26.3%
5位 個人の自由、なんとも思わない 23.1%
― 格好いい 3.4%

最後に、タトゥーを入れている人に対する印象についての回答です。「格好いい」はタトゥーを入れる動機ともなるものですが、実際にタトゥーを格好いいととらえている人は非常に少なく、3.4%にとどまりました。タトゥーに関してはネガティブな印象が上位に入っています。

私たちの社会はタトゥーに対して、より寛容な方向に変化しているのでしょうか。今回の結果を見る限りでは、どうやらそうとは言えないようです。まず、過去にタトゥーを入れたいと思った人自体が少数派であり、実際にタトゥーを「格好いい」ととらえている人は極めて少数。そして、タトゥーを実際に入れた人の9割以上が、入れたことを後悔していると回答しているからです。

参考（参照2017-09-25）：
≪男女世代別≫タトゥー・入れ墨への認識・イメージに関するアンケート調査【東京イセアクリニック調べ】
期間：2017年9月12日～ 9月13日
対象：国内在住の20代～40代の男女350名
方法：インターネットによるアンケート調査
（https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000026711.html）