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抜け毛とお酒タバコの関係

更新日:2017.08.16
公開日:2014.11.04
ドクター画像
この記事の監修者
聖心美容クリニック 統括院長 鎌倉達郎

お酒とタバコは髪の成長に悪影響を及ぼすとされますが、具体的にどのようなメカニズムで抜け毛・軟毛化を引き起こすのでしょうか?ドクター監修のもと、飲酒・喫煙と抜け毛の関係について解説します。

お酒と抜け毛の関係

適度なアルコール摂取はリラックス効果と血行促進効果をもたらすので、健康維持によいものと考えられています。しかし、過度に摂取すると、健康を害したり、抜け毛の原因になりかねません。

体内にアルコールが入ると、肝臓はその分解(解毒)を最優先に行うため、飲みすぎが続くと、肝臓の機能である血液の循環調節機能が働かなくなります。これにより、血行が阻害されて栄養分が行きわたらなくなったり、蓄えられたアミノ酸から体の必要な部位へ送るタンパク質の合成が阻害されるといった問題が起こります。

アルコールが抜け毛の原因になると考えられているのは、あくまでも上記のようなメカニズムから見る“可能性”にすぎませんが、過度のアルコールは健康被害を及ぼすため、やはり飲酒は適量を心がけることが大切です。厚生労働省が推奨する「1日の適度な飲酒量」は、純アルコールにして約20gです。これは、ビールならおよそ中びん1本分、日本酒なら1合、焼酎(35度の場合)では0.4合、ワイン(12%の場合)では4分の1本(200ml)となります。あくまでも目安ですが、体と髪の健康を考えた飲酒をおすすめします。

タバコと抜け毛の関係

次に、喫煙が髪にもたらす影響について見ていきましょう。
タバコを吸うと、一酸化炭素、ニコチン、タールといった有害物質が体内に入り込みます。入り込んだ一酸化炭素は、ヘモグロビンと結びつきます。ヘモグロビンは、体のすみずみに酸素を運ぶ役割を担う物質で、通常は、血液中の酸素の99%がこれと結びついて体中に運ばれます。しかし、喫煙により一酸化炭素が入り込むと、酸素の何百倍もの強さでヘモグロビンに結び付いてしまうため、酸素が十分に行き渡らなくなってしまうのです。

また、ニコチンやタールは、末梢血管を収縮させて血液の循環を妨げます。毛根の血管も例外ではないため、毛髪の成長に必要な栄養素が届きにくくなると考えられています。

さらに、ニコチンには中毒性があるため、これが欠乏するとイライラや焦燥感、不安感が高まり、大きなストレスとなってしまいます。ストレスは抜け毛を引き起こす要因のひとつです。

※ストレスが頭皮と髪にもたらす影響について、詳しくは『ストレスが抜け毛を招くとされる理由とは』をご覧ください。

このように、喫煙は百害あって一利なしです。体のためはもちろん、頭髪のためにも、禁煙することをおすすめします。
また、お酒とタバコは、共に亜鉛不足の原因にもなります。ミネラルの一種である亜鉛は、毛髪の成長に特に必要な栄養素であるため、不足させないことが大切です。

※髪と亜鉛の関係について、詳しくは『抜け毛を減らすための栄養素とは』をご覧ください。

過度のアルコール摂取と喫煙は、体に悪影響しか与えません。体への悪影響は当然、頭髪にもつながります。抜け毛を予防するためにも、適量・適度を心がけましょう。

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