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老人性イボとは
老人性イボは手の平、足の裏以外の全身どこにでもでき、とくに顔や胸、背中によくできます。遺伝的要因や日光による皮膚の老化が原因と考えられており、中年以降の高齢者にできやすいイボですが、人によっては20代後半くらいでもできることがあります。
お年寄りに見られるシミのようなイボの正体
お年寄りの顔や腕などに、シミのような茶褐色〜黒色のイボがあるのを見たことがありませんか? あれは医学的に「老人性疣贅」、「老人性角化腫」、「脂漏性角化腫」と呼ばれる老人性イボです。
老人性イボは手の平、足の裏以外の全身どこにでもでき、特に顔や胸、背中によくできます。表面にざらつきがあり、数ミリから2〜3センチくらいの大きさで、平らに盛り上がるものから大きく隆起するものまで様々あります。
遺伝的要因や日光による皮膚の老化が原因と考えられており、中年以降の高齢者にできやすいイボですが、人によっては20代後半くらいでもできることがあります。
皮膚の老化でできる良性のイボ
老人性イボは、皮膚の老化が原因の良性腫瘍です。ウイルスが原因ではありませんから、人に移してしまう心配もありません。見た目が気にならなければ、特に除去する必要のないイボです。実際、高齢者の場合はそこまで見た目を気にする必要はなく、治療を行わない人が多いようです。
しかし、20代後半〜30代でできてしまう場合もあり、若い人では治療を望む人が多いです。老人性イボを除去する治療には、外科手術やレーザー治療があります。治療を望む際には、皮膚科の検診を受けましょう。
見た目が似ている悪性の腫瘍があるので注意!
老人性イボは良性腫瘍ですので、放っておいても問題ないのですが、見た目が似ている別の腫瘍がいくつかあり、その中には悪性のものや癌の前兆となるものもあります。
老人性イボと似ている症状の腫瘍をいくつかご紹介します。心配なら、皮膚科の検査を受け、診断をしてもらいましょう。
・「老人性面皰」
「老人ニキビ」とも呼ばれる、高齢者にできやすい黒いニキビです。男性にできやすいのも特徴のひとつです。炎症を起こす前段階のニキビなので、痛みやかゆみがでることはありません。こちらも悪性ではないので、治療を行わないことが多いようです。
・「日光角化症」
日常的に皮膚に日光を浴び続けることによりできる皮膚の腫瘍です。高齢者にできることが多く、見た目は老人性イボにとても似ています。癌の前段階である前癌病変であり、放っておくと皮膚癌に移行してしまう危険性があります。
ただし、自然に治ることもあり、実際に癌に移行する確率はそこまで高くはありません。実際、老人性イボに似ていることもあり、皮膚科の受診する機会はあまり多くないようですが、検診を受けておいた方が安心です。
・「基底細胞癌」
皮膚癌の中で最も発症率の高い悪性腫瘍です。ただし、転移の可能性は低く、低悪性度であるため、良性腫瘍と捉える医師もいるようです。
除去する場合、手術で患部を摘出します。転移が起こることは稀なため、全摘できれば予後は良好です。
・「悪性黒色腫」
皮膚のメラニンを生成する細胞(メラノサイト)が、癌化することによりできると考えられている悪性腫瘍です。紫外線による影響が大きいと考えられています。放っておくと全身に転移し、最悪の場合、5年生存率は10%以下となる恐ろしい腫瘍です。
日本での発症率は5万人に1人程度と非常にまれですが、心配なら皮膚科の検診を受けましょう。初期段階で切除し、転移を防ぐための根治手術が行えれば予後は良くなります。
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