そもそも「リンス」ってなに?
もともと製造技術が発達していない頃、シャンプーは石鹸に近いアルカリ性の成分でできていました。このアルカリ成分が髪の毛に付着すると、キューティクルが開いてしまいます。これを中和するために、シャンプー後に酸性の水溶液ですすぐ必要があり、このことを「リンス」と呼んでいたのです。
現在では、製造技術が発達し「リンス」の意味合いは異なるものとなってきました。日本ではその頃の習慣から派生して、いまでも「リンス」と呼んでいますが、英語圏では「コンディショナー」と呼ばれています。日本でも「コンディショナー」という呼称で売られている商品もありますが、基本的には「リンス」と同じものです。
現在の「リンス」は髪の毛の表面を油分でコーティングし、シャンプーしたことによるきしみやごわつきを軽減し、水分の蒸発を抑えて髪を保護する役割が強くなりました。
但し、今でも石鹸シャンプーは存在します。石鹸シャンプーには専用のリンスが用意されている場合が多く、基本的にはセットで使うようにしましょう。
リンスの油分が頭皮にダメージを与える
現在のリンスは髪を保護する役割をするものが多くなり、その役割を果たすため、油分を含んだものがほとんどです。頭皮への過剰な油分は、頭皮トラブルのもとになります。なぜなら、頭皮の毛穴が詰まってしまうからです。
毛穴からは毎日必要な皮脂が分泌され、脂分を調整しています。頭皮の毛穴がリンスの油分で詰まると、頭皮の皮脂とのバランスが崩れてしまいます。
いつもより毛穴内の油分が増え、詰まった状態になってしまうため、毛穴が炎症を起こし、フケやかゆみ、頭皮ニキビなど、頭皮トラブルの原因となってしまうのです。
リンスはできるだけ髪の毛だけにつけて、しっかり洗い流そう
シャンプーは頭皮の余分な脂分を落とす役割もあるため、頭皮をマッサージするように洗髪することも必要ですが、リンスに関しては髪の毛の表面を保護できればいいため、頭皮まで届く必要はありません。
また、頭皮に近い部分の髪の毛は、頭皮から分泌される皮脂が届くため、リンスが行き届かなくても自然と脂分にコーティングされます。
リンスはできるだけ髪の毛だけにつけるようにし、シャンプー以上にしっかりと洗い流すようにしましょう。リンスは根元までつける必要はありませんし、短髪の方ならそもそもリンスをつけなくてもよいのです。
また、リンスは、髪の毛の表面をコーティングするためのものですので、つけてから時間を置く必要はなく、すぐ流してしまってかまいません。しっかりとリンスの役割を理解し、正しく使用するようにしましょう。
詳しくは「シャンプーとリンスの上手な使い方」をご覧ください。