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ホクロと間違われがちな黒いイボとは?

更新日:2016.12.09
公開日:2014.07.24
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この記事の監修者
札幌シーズクリニック 院長 大久保真

ホクロに似た黒いイボは、様々あります。ホクロと同様、健康に影響がない良性腫瘍もあれば、放っておくと危険な悪性腫瘍もあります。ホクロだと思っていても、少しでもおかしいな、と思ったら、皮膚科の診療を受けたほうがよいでしょう。

ところでホクロってなに?

ホクロとは、皮膚の一部にメラノサイト(メラニンを作り出す細胞)が集まってできる母斑と呼ばれる皮膚の先天性奇形のことです。奇形と言っても異常なことではなく、あくまで周りと比べてメラノサイトが多いことを奇形と呼んでいるだけですので、健康にはまったく影響はありません。

ホクロに似た黒いイボは、様々あります。ホクロと同様、健康に影響がない良性腫瘍もあれば、放っておくと危険な悪性腫瘍もあります。ホクロはもともと先天的なもので、大きくなったり、新しくできることは基本的にありません。

もしホクロだと思っていたものが急に大きくなったり、いびつな形をしている、出血や膿が出てくるなどの異常があるなら、皮膚科の診療を受けたほうがよいでしょう。それでは、ホクロと間違えやすい腫瘍の例を、良性のものから悪性のものまでご紹介します。

老人性疣贅(ゆうぜい)

老人性イボとも呼ばれる、皮膚の老化によりできる茶褐色〜黒色の腫瘍です。高齢者にできることが多いですが、若い人にできることもあります。良性腫瘍なので、無理に除去する必要はありませんが、若い人だと見た目が気になることから除去を望む方も多いようです。

血管腫

顕微鏡レベルの小さな血管の奇形によりできる、数ミリ程度の赤いイボです。通常は赤い色をしているのですが、唇や舌にできると黒っぽく見えることがあり、ホクロと間違えやすくなります。

こちらも良性腫瘍なのですが、中には数センチの大きなものができることもあり、生活に支障をきたす場合は皮膚科などで除去を行います。また、老人性疣贅と同様、美容的観点から除去を行うことも多いようです。

基底細胞癌

「癌」と名が付いている通り、悪性腫瘍です。黒色の小さな腫瘍が数年かけて徐々に大きくなります。最初はホクロと間違えやすいのですが、放っておくとだんだん大きくなることと、さらに進行すると中心部が陥没するのが特徴です。

悪性なのですが、転移の可能性は低く、命に影響があることは少ない腫瘍です。しかし、稀に進行が止まらない極度の悪性の場合がありますので、見つかったら摘出を行う病院が多いようです。転移していなければ患部を摘出するだけで予後は良好になります。

悪性黒色腫

メラノーマとも呼ばれる、メラノサイトが癌化した腫瘍で、非常に悪性度の強い癌です。放っておくと体中に転移し、最悪の場合5年生存率は10%程度にまで落ちてしまいます。1-2mmのサイズで早期に発見・治療を行えば5年生存率も95%以上と予後も良いですので、とにかく悪性黒色腫が疑われる場合は、早めに保険の効く皮膚科専門医の検診を受けるとよいでしょう。

悪性黒色腫の特徴としては、形がいびつで、黒色にもムラがあり、正常な肌との境界がはっきりしていないことが挙げられます。また、大きさもホクロよりも大きなものができやすいです。

悪性黒色腫と疑われる腫瘍ができていると、ビックリして自分で除去しようとしてしまうこともあるかもしれません。しかし、余計な刺激は転移を促してしまう危険性があります。焦らず触らず、医師に相談しに行くようにしましょう。

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